仲良くなるのではなく"認め合う"関係が気持ちいい

地方出身者が上京して大学で初遭遇する"貴族"=東京の伝統ある家系で育った同級生たちの日々の生活を描くシーンは、その世界とは無縁の目から見ると、まるで異世界SFのような新奇な面白さ。それも楽しいが、映画を見ているとタイトルには「続き」があり、"あのこは貴族"だけど貴族も庶民も同じようなものだったりして、という物語にも見えてくる。中心人物は2人、1人は"貴族"社会で育った女子、もう1人は地方出身女子。2人には、各集団の価値観にどっぷり染まっているわけではないという共通点があり、それぞれのやり方で別の道を行く。仲良くなるのとは違うが敵対もせず、互いに認め合う、その関係のあり方が気持ちいい。