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くれい響

くれい響

略歴: 1971年、東京都出身。大学在学中、クイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作、「映画秘宝(洋泉社)」編集部員を経て、フリーとなる。現在は映画評論家として、映画誌・情報誌・ウェブ、劇場プログラムなどに寄稿。また、香港の地元紙「香港ポスト」では10年以上に渡り、カルチャー・コラムを連載するほか、ライターとしても多岐に渡って活動中。

近況: 『サマー・オブ・84』 『映画 賭ケグルイ』『オーヴァーロード』『BACK STREET GIRLS-ゴクドルズ- 』『サイバー・ミッション』などの劇場パンフにコラム・インタビューを寄稿。「究極決定版 映画秘宝オールタイム・ベスト10」のほか、「1980年代の映画には僕たちの青春がある(キネ旬ムック) 」「悲運の映画人列伝(映画秘宝COLLECTION)」「俺たちのジャッキー・チェン (HINODE MOOK)」に作品・解説などを寄稿。そのほか、「CREA WEB」にて奥野壮、「TV LIFE」にて高良健吾、上田慎一郎監督&石川瑠華など、インタビュー記事が掲載中。

サイト: http://blog.goo.ne.jp/asiareview/

くれい響 さんの映画短評

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  • 火口のふたり
    面白可笑しく、ドロドロしてない!
    ★★★★

    挙式を控えた女が前カレと一緒に、三大欲求を満たすだけの5日間――。荒井晴彦監督作の中では、いちばんロマンポルノ色が濃厚だが、キャスト2人のみで、115分を魅せ切ってしまう、恐るべき“身体の言い分”の物語だ。とにかく『きみの鳥はうたえる』に続いて、柄本佑のクズ男っぷりが絶品であり、最初はイヤイヤながらも、次第に身を委ねていくヒロインを演じる瀧内公美の芝居もリアルで、妙に説得力がある。とはいえ、このテの作品にありがちなドロドロさは皆無。男女の恋愛観の違いや温度差も描かれる会話劇として、しっかり笑えるほか、まさかのオチ込みで、大人のためのブラックコメディとして観ることもできる。

  • イソップの思うツボ
    『カメ止め』と比べるのは酷
    ★★★★★

    3人の監督が1本のクライム・サスペンスを手掛けるアイデアは、『強奪のトライアングル』に近いものがあるが、本作はリレー形式でなく、三家族のエピソードをそれぞれが担当、3人共同演出のクライマックスに突入する流れだ。そんななか圧倒的に戌井家のエピソードの弱さが際立ち、そこにヤクザ組織も絡んでくるため、かなり強引さが目立つ。テイストとしては、量産されたタランティーノ・フォロワー作品のようで、コメディ色はかなり薄め。にも関わらず、『カメ止め』同様の家族愛が描かれ、妙に丁寧すぎる演出があったりと、観る側は戸惑う一方。若手女優の見本市としては成功しているが、『カメ止め』と比べるのは酷。

  • メランコリック
    “ポスト『カメ止め』”になりえるのか?
    ★★★★★

    “銭湯で死体処理”というアイデアは、確かに面白い。とはいえ、ゴア描写を期待していなくても、解体作業のアッサリ感はリアリティに欠け、それが巻き込まれ型サスペンスとしての怖さや、ブラックコメディとしての笑いに繋がらない。本作の持ち味は、かなり殺伐した展開ながら、揚げ物好きな主人公の両親の描写に代表される、ハートフル感だろう。ほかにも、300万円の製作費や相棒を演じる磯崎義知ら、無名ながらも魅力的なキャストなど、『カメ止め』との共通点がいくつか見られ、そこをフックに同様の中毒者を生んでいる動きも理解できる。にしても、あまりに演出が単調すぎて、緩急がなさすぎる。

  • 永遠に僕のもの
    アルモドバル製作、大いに納得!
    ★★★★★

    天使の顔した美少年殺人鬼・カルリートスはバイクを飛ばし、ダンスも踊るが、意外と展開は淡々としている。つまり、アルゼンチンでホントにあった犯罪史というより、無軌道な若者の青春映画として、カルリートスになりきったロレンソ・フェロを愛でるアイドル映画として観るのがベターだ。しかも、BL風展開に、『エル・クラン』のカメラマンによる撮影、国民的バンドの楽曲のセンス良き使い方など、製作にペドロ・アルモドバルがクレジットされているのも納得のオサレ感。そんななか、主人公を悪の道に導く同級生のオヤジの初登場シーンに唖然! ヨコチンならぬハミキン映画として、語り継がれるだろう。

  • ゴーストランドの惨劇
    ロジェ監督のホラー愛が凝縮
    ★★★★★

    ネタバレ厳禁のトリックがあるものの、決してそれだけではなく、パスカル・ロジェ監督のホラー愛が凝縮された一本といえるだろう。ラヴクラフト崇拝で始まるだけに、「閉ざされた部屋」かと思いきや、「ロブ・ゾンビの映画みたい」というセリフが飛び出し、『悪魔のいけにえ』オマージュへ。その後も、ロジェお得意の容赦ない暴力描写の一方で、ベタさ全開の音響効果や、人形部屋や地下室などを縦横無尽に動くカメラワーク、91分という上映時間に至るまで、まるで“ホラー映画の見本市”のよう。そんな既視感からモノ足りなさもあるもしれないが、リピートすることで、かなり緻密に作られているのが分かる。

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