シネマトゥデイ

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平沢 薫

平沢 薫

略歴: 映画ライター。視覚に訴えかけるビジュアルの派手な映画がお気に入り。「SCREEN」「キネマ旬報」「SFマガジン」「映画.com」等で執筆。著作に「キングスマン:ゴールデン・サークル」ノベライズ、「グレートウォール」ノベライズ、「X-ファイル 2016」ノベライズ、「フランケンウィーニー」ノベライズ、「「ターミネーター:新起動/ジェニシス ビジュアルガイド」翻訳など。ウェブで映画やTVドラマのニュースを追いかけ中

近況: 高校生たちの生徒会長選挙運動を描くブラック・コメディ「ザ・ポリティシャン」@Netflixを見始めたら、毒がキョーレツ。タイトルからして今のアメリカの政治家ネタで、それを描くならここまでドギツくないとリアルじゃないってことなのだなぁとは思いつつ、笑いもコワバるw

平沢 薫 さんの映画短評

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  • ジェミニマン
    映像の質感が映画とはまったく違う新しさ
    ★★★★★

     通常の映画は1秒24コマのところ、本作はその2.5倍の1秒60コマの3Dでも上映。この映像の質感は、映画とはまるで違う。コマ数の多い作品では、「ホビット」の48コマの3Dもあったが、あの映像ともまた感触が違う。これはもう映画とは別モノなので、映画と比較することに意味はなく、ただ新しい何かとして体験するべきだろう。
     映像面の驚きは多々あるが、もっとも印象的なのは、実写版「ライオンキング」の動物同様、CGIで描かれたクローンの顔。ウィル・スミス演じる主人公の30歳若いクローンという設定だが、顔の皮膚の質感も細かな表情も、もはや人間との違いが分からない。この技術がこれから何を描くのか興味深い。

  • T-34 レジェンド・オブ・ウォー
    戦車内部にいるときの感覚を体感!
    ★★★★★

     戦車内部にいるときの身体感覚が描かれて、戦車が実はただ鉄の板で作られた箱でしかないことが実感できる。それに貢献するのが、音響の演出。弾が戦車に当たると、振動だけでなく、音が内部の空間全体に響いて、耳は聞こえなくなり気が遠くなる。鉄の重さで木製家屋を踏み潰す時の音と振動。そして重さゆえの動きの遅さ。進行だけでなく、砲身も重いので砲身の方向変更ですらジリジリとしか動かない。重くて鈍い鉄の箱なのだ。
     その体感描写のリアルさとは対比的に、ドラマは史実に基づきつつも写実性よりエンターテインメント性を重視。何より男たちの戦車への愛を描写。国や思想のためではなく、意地や友のために戦うドラマがいい。

  • 愛なき森で叫べ
    "イヤなもの見たさ"が止まらない
    ★★★★★

     これは"怖いモノ見たさ"に似ているがちょっと違う"イヤなモノ見たさ"なのではないか、イヤなヤツしか登場せず、事態は思った通りにどんどんイヤな方向に進むのに、なぜか先を見るのが止められないという、奇妙なパワーに引きずり込まれてしまう。
     詐欺や洗脳や暴力のドラマは派手で血糊も大量だが、それとは別に、微妙で独特な味が堪能できるのが、感情過多かつ過敏な女子高校生集団とその後の彼女たちの描き方。原曲ファンが見たら激怒しそうな名曲「蛹化の女」の使い方を筆頭に、この映画が"女子高校生的なるもの"に向ける眼差しの"ああ鬱陶しい"と"ああ麗しい"が交互に入れ替わり入り混じる感じが味わいが深い。

  • クロール −凶暴領域−
    ワニから生き延びる。それだけを描く豪速球が快感
    ★★★★★

     映画1本まるごと使って、ただ"巨大なワニから生き延びる"ということだけを描く直球ぶり、その潔さ。一応、父と娘の話という骨子はあり、必要最小限のキャラクター描写はあるが、それらは時間的にも短くチャチャッと済ませて、あとはハリケーンのせいで住居に侵入してきたワニとのバトルだけ。登場人物も、ほぼヒロインと父親と飼い犬だけ。それでいて、飽きさせない。一瞬、これで助かったのかと思うと、そうは行かないという、ひっくり返しが何度もありつつ、ワニとヒロインの攻防戦をギュッと凝縮した87分。ヒロインの強い眼差しの真っ直ぐさと、映画の余計なものを削ぎ落としたストイックさが同期して気持ちいい。

  • アップグレード
    リー・ワネル監督はこれから注目作が続くので要注目
    ★★★★★

     監督・脚本は「ソウ」シリーズの脚本家リー・ワネル。彼は"無名俳優で低予算でもストーリーが良ければ映画は面白い"という信念の持ち主なのではないか。そして低予算映画のテイストが好きなのではないか。彼はユニバーサルのホラー「透明人間」のリブート作を監督中、続いて名作「ニューヨーク1997」リブート作の監督にも抜擢されたが、それも彼のそんな主義/趣味のせいかも?
     ワネルは本作でも持ち味を発揮。AIで身体機能をアップグレードして大暴れという設定がユニーク、主人公の動作が急に激変する演出も楽しく、加えてストーリーも面白い。主人公が妻の死の真相を探る謎解きミステリでもあり、その結末にも納得がいくのだ。

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