シネマトゥデイ

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山縣みどり

山縣みどり

略歴: 雑誌編集者からフリーに転身。インタビューや映画評を中心にファッション&ゴシップまで幅広く執筆。

近況: 最近、役者名を誤表記する失敗が続き、猛省しています。配給会社様や読者様からの指摘を受けるまで気づかない不始末ぶりで、本当に申し訳ありません。

山縣みどり さんの映画短評

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  • クワイエット・プレイス 破られた沈黙
    恐怖が支配する世界で重要なのは家族の絆
    ★★★★★

    冒頭にフラッシュバックで前日譚を配置し、前作のエンディングへ続ける構成でJ・クラシンスキー監督が物語の全体像を把握&制御していることがわかる。ディストピア的な状況を家族で耐えてきたアボット家の人々が続編ではさらなる危険にさらされる。共闘していた家族が本作では別行動となり、孤独な戦いに直面した各人の恐怖と見る側のエモーションが増幅する。荒んだ世界で重要なのは、愛し信じられる家族なのだ。タフな母親と亡き父の意思を継ぐ長女、赤ん坊を守ろうと必死の長男の運命やいかに? 各人に迫る危機を繋ぐ巧みな編集で緊張感マシマシ。新キャラも登場するが、扱いが雑すぎ。長女役のM・シモンズの見せ場が多いのはいい。

  • モータルコンバット
    侮られがちなタイプの作品だけど、妙味たっぷり!
    ★★★★★

    人気ゲームの再びの映画化だが、ゲームを知らなくても無問題。世界観や冴えない総合格闘技選手コールが背負った宿命など簡単にわかる流れだし、冒頭の迫力あるバトルから最後までテンポよく進むので観客の気を逸らさない。魔界クリーチャの造形はかなり凝っているし、『五行の刺客』のL・タンや『ウォリアー』のJ・タスリムらが披露するアクション演技もかっこいい。忍者ハンゾウ役の真田広之はもしやノー・スタント? 還暦間近とは思えない! そして武闘家クン・ラオの、空飛ぶギロチンを思わせる金属帽アクションがまた圧巻。妙味たっぷりの愉快作だし、これを見れば少しの間だけでもコロナ禍を忘れられそう。続編もありそう。

  • RUN/ラン
    母性愛という名の狂気? ねじれた母娘の愛憎ホラー
    ★★★★

    冒頭に瀕死の赤ん坊が登場し、涙にくれる母親の映像が数年後の強気な彼女自身へと切り替わる。鳥の巣症候群を否定する母親への違和感が徐々に大きくなる構成が巧みだ。母性愛あふれる母親の本当の顔は? S・ポールソンがハマっている。唯一頼れる人の恐ろしい秘密を知り、生き残りをかけて戦う娘クロエが車椅子生活で、外界とほとんど接触してこなかった設定も緊張感を盛り上げる。マイナス要素が多い少女の戦いぶりは本作最大の見どころだ。クロエ役のキーラ・アレンは車椅子の操作が上手いので、かなり特訓したのかと思ったら、彼女自身が実際にハンディキャップを持っているとのこと。演技がリアルなはずだと納得。

  • 犬は歌わない
    もしも犬が話せたら、NOと吠えたと思う
    ★★★★★

    前澤友作氏やジェフ・ベゾスらセレブが宇宙飛行を目指しているが、人間に先んじたのは野良犬ライカ。選ばれし野良犬にまつわる物語なども作られ、彼女にはエリート犬のイメージもある。しかし宇宙開発計画のアーカイブ映像を見る限り、被験犬の哀れなこと!?  もしも犬が話せたら、「やめて!」と懇願したに違いない。人間の野望の犠牲になったとしか思えず、犬からしたら人間なんて友だちじゃねーよと思ってそう。そして、現代ロシアの街角で生きる野良犬の生活も過酷そのもの。街角では狩れる獲物が限られているとはいえ、「ええっ」と驚愕のシーンあり。宇宙でもストリートでも野良犬は辛いよ! 

  • ベル・エポックでもう一度
    消えかかった愛は再び燃え上がるのか?
    ★★★★★

    後ろ向きすぎて妻から追い出されたビクターがある体験で活力を取り戻すまでをコミカルに描く大人のラブコメ。体験型エンタメ(?)で“人生がもっとも輝いていた”時代を追体験し、若き日の妻を演じる女優マーゴと絆を培うビクターを演じるD・オートゥイユが実にチャーミング。妻役のF・アルダンは相変わらずコケティッシュで、素敵だ。ビクターの変化が周囲を変えるのはお約束だが、消えかかった愛を再燃させるのは難しいと懐疑的にならずにはいられない。一方、依存度が高いエンタメのせいでビクターの勤労意欲が上がる展開や凝り性のクリエイターと女優の関係性、妻の愛のない浮気にはニヤリ。フランス映画好きにはたまらないはず。

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