シネマトゥデイ

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山縣みどり

山縣みどり

略歴: 雑誌編集者からフリーに転身。インタビューや映画評を中心にファッション&ゴシップまで幅広く執筆。

近況: リオ五輪に向けて、イケメンなアスリートを探す仕事をオファーされてしまった。最近はモデル活動してるアスリートも多いのにびっくり。

山縣みどり さんの映画短評

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  • ガーンジー島の読書会の秘密
    『ダウントン・アビー』ファンも大満足(のはず)の人間賛歌!
    ★★★★★

    第二次大戦を生き延びた女性作家ジュリアによる謎解きと、彼女の取材で明らかになる戦争の傷跡、ロマンスを巧みに組み合わせた人間賛歌だ。ジン造りが趣味のエキセントリック女性やおとぼけ郵便局長といったユニークな島民が奏でるほのぼのハーモニーとユーモアはM・ニューウェル監督流で、戦争の痛みと悲しみを和らげる効果あり。フラッシュバックで描かれる戦時下の切ないドラマとジュリアをめぐる物語が希望へとつながる展開が前向きで、見る人の胸に明るい灯火を灯すはず。L・ジェイムズ演じるヒロインやジェシカ・B・フィンドレイら『ダウントン・アビー』組が多数出演していて、ファンにはたまらないはず。

  • 永遠に僕のもの
    外見にだまされてはいけないってことですね
    ★★★★★

    17歳の少年の殺人遊戯にBL風味が加わり、実話インスパイアものとしては独特な味わい。犯罪の内容もさることながら、犯人が美少年だった上に罪悪感を一切持たなかったという事実に世界がざわめいたという時代感も伝わってくる。知りもしない時代と場所なのにノスタルジーを感じさせる美術や衣装、撮影が素晴らしい。外見で判断しがちなティーン女子にぜひとも見て欲しいのだが、主演俳優L・フェロの美貌に関しては好き嫌いが分かれるところだろう。南米のレオ様って言い過ぎでは? 彼と組む犯罪者のおっさんたちのチンピラ感と相まって、カートゥーン的な雰囲気も醸し出している。

  • ディリリとパリの時間旅行
    ミッション・イン・スタイル!
    ★★★★★

    ベル・エポック時代のパリにやってきた混血少女ディリリの冒険譚は、不寛容や人種差別、性差別がはびこる今の時代にこそ見るべき傑作。後世に名を残す多くの偉人が生きていた自由闊達なパリの描き方はとても美しく、名前からして不穏で滑稽や男性支配団(キュリー夫人はじめとする女性の著しい活躍を受け入れられない狭量な男の集まり)の醜悪さを浮かび上がらせる。パリで出会った人々にインスパイアされ、次々と夢が膨らむヒロインもキュート! 任務を前におしゃれを忘れないフランス女の心意気に拍手した。サラ・ベルナールとエドワード皇太子の恋やドガとロートレックの関係といった当時の事情をちらりと挟んだあたりも小粋です。

  • ザ・ネゴシエーション
    イ・ジョンソク監督の名前は覚えておいたほうがいい!
    ★★★★★

    K・スペイシー出演の『交渉人』は傑作だったが、こちらも同様。国際的な犯罪者が人質救出失敗というトラウマを抱えたソウル警察の交渉人を指名というだけでワケ有りな感じだが、観客の想像を超えたサスペンスやヒネリが用意されていて、最初から最後まで目が離せない! 伏線の張り方も見事で、カタルシス溢れるクライマックスまで大満足。イ・ジョンソク監督はこれがデビューというが、緊張感を高める演出や音楽の使い方などすでにベテランの域で、今後の活躍が楽しみな人材だ。悪役初挑戦のヒョンビンは心に重石を抱えた複雑なキャラクターを熱演し、役者としての新境地を披露。推し俳優キム・サンホの安定の脇演技もお見逃しなく!

  • アートのお値段
    アート・マーケットってとても民主主義的!
    ★★★★★

    数十億円で落札されるアートがある一方、無価値とされるアートがある。その差は何か、をわかりやすく伝えてくれる作品だ。監督が観客に近い感覚で業界人に質問を繰り出し、彼らの回答もかなり率直だからだろう。アート=投機対象という皮肉なアジェンダは感じない。富裕層のマネーゲーム的イメージは強いが、需要と供給の関係で価格が決まる民主主義的なマーケットとわかる。仕組みを熟知した作家が自身の作品につけられた価値をどう考えるかは興味深いが、監督は純粋にアートを作り続けるL・プーンズと商業主義的なJ・クーンズを比較させない。比較に意味はないから。芸術家の思いが価値を左右することはなく、そこに一抹の切なさもある。

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