ウォータールーの夕暮れ、の後も

2020年5月21日 森 直人 15年後のラブソング ★★★★★ ★★★★★

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15年後のラブソング

N・ホーンビィの原作は09年で、恋愛軸の設定は15年後(のまま)だが、映画全体の軸は「25年後」だ。ティーンエイジ・ファンクラブが“中年の危機”の青春歌となる『ヤング≒アダルト』など、90年代呪縛系は約10年前に多発したが、その主題が加齢と共に延長されたことになる。未発表デモを愛でるマニアなども世代の産物っぽいが、「止まっていた時間が動き出す」までの物語との点で普遍性を持つだろう。

家族との関係や健康など、人生後半戦では諸問題の「スタンダード」と向き合わざるを得なくなる。E・ホーク扮するタッカーは、レモンヘッズのイヴァン・ダンドのイメージでは。一度活動停止したバンドは今も活動を続けている。

森 直人

森 直人

略歴:映画評論家、ライター。1971年和歌山生まれ。著書に『シネマ・ガレージ~廃墟のなかの子供たち~』(フィルムアート社)、編著に『21世紀/シネマX』『シネ・アーティスト伝説』『日本発 映画ゼロ世代』(フィルムアート社)『ゼロ年代+の映画』(河出書房新社)ほか。「週刊文春」「朝日新聞」「キネマ旬報」「メンズノンノ」「Numero TOKYO 」「映画秘宝」などでも定期的に執筆中。※illustrated by トチハラユミ画伯。

近況:YouTubeチャンネル『活弁シネマ倶楽部』でMC担当中。6月5日より、内藤瑛亮監督(『許された子どもたち』)の回を配信中。ほか、諏訪敦彦監督(『風の電話』)、想田和弘監督(『精神0』)、深田晃司監督(『本気のしるし』)、豊島圭介監督(『三島由起夫vs東大全共闘』)、入江悠監督(『AI崩壊』)、タナダユキ監督(『ロマンスドール』)、岩井澤健治監督&大橋裕之さん(『音楽』)、片山慎三監督(『岬の兄妹』)と『パラサイト 半地下の家族』を語り尽くす特番、森達也監督&河村光庸プロデューサー(『i 新聞記者ドキュメント』)、小林啓一監督(『殺さない彼と死なない彼女』)、竹内洋介監督(『種をまく人』)、渡辺紘文監督&雄司さん(『普通は走り出す』など大田原愚豚舎の世界)、瀬々敬久監督(『楽園』)、今泉力哉監督(『アイネクライネナハトムジーク』)、二ノ宮隆太郎監督(『お嬢ちゃん』)、大森立嗣監督(『タロウのバカ』)、樋口尚文監督(『葬式の名人』)等々を配信中。アーカイブ動画は全ていつでも観れます。

サイト: https://morinao.blog.so-net.ne.jp/

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