シネマトゥデイ

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猿渡 由紀

猿渡 由紀

略歴: 東京の出版社にて、月刊女性誌の映画担当編集者を務めた後、渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスターのインタビュー、撮影現場レポート、ハリウッド業界コラムなどを、日本の雑誌、新聞、ウェブサイトに寄稿する映画ジャーナリスト。映画と同じくらい、ヨガと猫を愛する。

猿渡 由紀 さんの映画短評

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  • 2分の1の魔法
    次のオスカー長編アニメ部門は決まったかも
    ★★★★★

    近年シリーズ物が増えているピクサーが、これぞ原点と言えるような傑作を送り出した。個人的には早くもオスカーをあげたいが、これを上回るような映画がこの後も出てくるならもちろん大歓迎。一度でいいから父に会いたいと願う16歳の切実な努力を描くこのアドベンチャー物語は、同時に、彼の成長物語でもあり、兄弟愛の話でもある。見終わった後、身近にいる人に感謝しなきゃとか、自分はちょっと怠け者になっていたかなとか、良い意味で反省させてくれるが、それは決して後悔ではなく、「Onward」という原題が意味するとおり、前進への促進。笑って、泣けて、最後にまた笑顔になれて、後味も最高だ。

  • スケアリーストーリーズ 怖い本
    いい感じにキャーキャー言える映画
    ★★★★★

    怖いシーンはあるけれども、すごく残酷だったりダークだったりするわけではなく、いい感じでキャーキャー言える。子供と一緒に見ても、全然大丈夫。クリーチャーは、恐ろしい中にもキャラが感じられて、いかにもギレルモ・デル・トロらしい。そこが今作の一番の見どころかも。ちょっと不運だなと思われるのは、これが「IT/イット~」「ストレンジャー・シングス」大成功の後に出てしまったこと。男の子の中に女の子がひとりとか、いじめっ子の存在とか、とくに前半には共通する要素が多いのだ。ほかには「ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷」も思い出させる。あと数年早かったらよかったのかも。

  • ソニック・ザ・ムービー
    こんなジム・キャリーをまた見たかった!
    ★★★★★

    ビデオゲームをまったくやらない筆者は元ネタの知識も思い入れもゼロ。期待値もほぼゼロ(正直それ以下)で見たら、チャーミングで楽しく、良い意味で驚かされた。とくに悪役のジム・キャリーが最高。ビッグスクリーンで彼を見ること自体久々だし、「エース・ベンチュラ」「マスク」を思わせる、超大げさなお笑いキャラをやってくれるのだ。近年、政治風刺アーティストとしても活躍している彼は、このキャラクターにもそんな意味合いを含めたつもりらしいが、そこが伝わらなかったとしても、友情の大切さというメッセージは感じられるはず。ファミリー映画として十分おすすめできる作品だ。

  • キャッツ
    「ニャンだこれ」モーメントがたっぷり
    ★★★★★

    猫のCGスーツを着た人間の妙な艶かしさはもう散々言われているとおり。だがヘンテコ要素はそれだけではない。人間が演じるゴキブリ軍団がケーキに向けて突撃してくるシーンはその代表。そのゴキブリを猫が食べたがるというのはなんともシュール。ここで観客にどう反応してほしかったのか、作り手の意図が気になる。85歳の名女優ジュディ・デンチ様が(もちろん猫の格好で)脇を下にして寝そべり、微笑みながら片脚を高く上げるのもまたギョッとする。さらに彼女は映画の最後で「猫は犬ではない」という貴重なメッセージを伝えてくださるのだ。そういう映画とわかって見るカルト的楽しみ方もあるかも。

  • WAVES/ウェイブス
    若いということの危うさ、若い恋の美しさ
    ★★★★★

    前半の主人公は4人家族の長男、後半はその妹。前半はスリラー的だが、後半は静かで内向的。それは、まるで不自然でないどころか、このひとつの家族や彼らの状況を多方面から奥深く見つめる上で、すばらしく効果的だ。楽しい高校時代を送っていたのに、あるひとつのことで人生が一転する長男に見る、若いということの輝かしさと、危うさ。わが子を愛するからこそ厳しく育てる父親が、知らないうちに息子に与えているプレッシャー。この黒人家族がとても裕福というステレオタイプに陥らない設定も、普段映画ではあまり語られない人々のリアルに焦点を当てる。悲しく、暗い話ながら、若い恋の美しさや、将来への希望を感じさせるのもいい。

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