ディケンズの古典に21世紀の今を投影した野心的な風刺コメディ

2021年1月22日 なかざわひでゆき どん底作家の人生に幸あれ! ★★★★★ ★★★★★

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どん底作家の人生に幸あれ!

 これまで幾度となく映画化されてきたチャールズ・ディケンズの代表作「デイヴィッド・コパフィールド」を、極めて現代的な視点から再構築した風刺コメディだ。19世紀ヴィクトリア朝時代の英国を舞台に、幼い頃から世の辛酸をなめ尽くした若者デイヴィッドが、それでもなお野心と希望を捨てず、愛すべき“変人”たちに支えられて人生を切り拓いていく。原作は170年以上も前に書かれた物語だが、しかしその背景にある格差や貧困、差別などの理不尽な社会システムは現代にも脈々と受け継がれている。はじめは少なからず違和感を覚えるであろう多人種キャストも、古典の持つ普遍性を「21世紀の我々の物語」として描くための仕掛けなのだ。

なかざわひでゆき

なかざわひでゆき

略歴:日本大学芸術学部映画学科卒、同学部大学院卒。映画・海外ドラマのライターとしてキャリア30年。TVガイド誌やオンライン情報サイトなどを中心に幅広く執筆活動中。雑誌「スカパー!TVガイドBS+CS」(東京ニュース通信社刊)で15年続くコラム“映画女優LOVE”をはじめ各テレビガイド誌で特集記事やコラムを執筆。著書は「ホラー映画クロニクル」(扶桑社刊)、「アメリカンTVドラマ50年」(共同通信社刊)など。海外取材経験も多数。旧ソ連のモスクワ育ち。

近況:最近は今さらながらK-POPのボーイズバンドにドハマり中。一番の御贔屓はMCNDですが、NCTやTREASUREも大好き。もちろんBLACK PINKとかITZYとかEVERGLOWとかガールズにも夢中です。

サイト: http://eiga3mai.exblog.jp/

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