努力の限界を知り、なお進む者たちの美しき風景

2020年12月22日 相馬 学 AWAKE ★★★★★ ★★★★★

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AWAKE

 プロ棋士VS人工知能の実話に潜む人間ドラマを探求するという着眼点に加え、それを物語として成立させる創意がお見事。

 将棋の道を突き進む者と、挫折してプログラマーとなった者。将棋とAI開発という、本来は交わらないものが“対決”の構図をなす面白さ。そこに因縁や、対象への情熱が絡む。たがいのライバル心がぶつかるクライマックスに熱いものを覚える。

 AWAKE、すなわち“目覚め”が意味するもの、それは結局のところ努力の意味ではないか。努力は必ず報われるわけではなく、報われない努力の方が圧倒的に多い。そんな現実への目覚め。それを知ってなお何かに熱中して努力する者の美しさを、この映画は見せてくれる。

相馬 学

相馬 学

略歴:アクションとスリラーが大好物のフリーライター。『DVD&ブルーレイでーた』『SCREEN』『Audition』『SPA!』等の雑誌や、ネット媒体、劇場パンフレット等でお仕事中。

近況:『ファナティック ハリウッドの狂愛者』他の劇場パンフレットでお仕事中。「映画の巨人たち リドリー・スコット」(辰巳出版刊)に寄稿。

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