いろんな「あまちゃん」繋がりを楽しむ

原作・監督のほか、自分だけの世界を持つヒロインの設定だけに“『勝手にふるえてろ』第2章”といった印象が強いが、映画女優としてスクリーン映えする、のんのこじらせ芝居は、松岡茉優に負けず劣らず凄まじい。奥手キャラがまだまだハマる林遣都や片桐はいりのほか、コロッケ屋の岡野陽一らの芸人、“ともや繋がり”といったキャスティングも面白いが、音響効果など、どこか狙いすぎた演出が空回りしているのは事実。また、橋本愛と再共演を果たしたイタリア・パートにたっぷり時間を割いており、ラブコメながら133分という長尺に。こればかりは「あまちゃん」ファン向けのサービスとして捉えた方がいいかもしれない。