蒼井優“人妻”三部作の頂点として眺めてみたい!

2020年10月16日 轟 夕起夫 スパイの妻<劇場版> ★★★★★ ★★★★★

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スパイの妻<劇場版>

主演の蒼井優は、黒沢清監督とは3度目のタッグ。最初はWOWOWのドラマ『贖罪』(12)の第1話「フランス人形」で、私見によればこれ、蒼井優=ノラ、黒沢清版『人形の家』だった(そう、あのイプセンの!)。で、次がワンポイント出演ながら強烈な爪痕を残した映画『岸辺の旅』(15)。既婚者同士の不倫がバレても、何ら悪びれない役柄。

そして今回も人妻役なのだが、従来の黒沢作品のヒロイン像を担いつつ、(濱口竜介と野原位の脚本の力もあって)まさかの増村保造テイスト、すなわち若尾文子的な盲獣/猛獣キャラへと進化。ホップ、ステップ、ジャンプ! 蒼井優“人妻”三部作の頂点として括って眺めると、面白さ倍増である。

轟 夕起夫

轟 夕起夫

略歴:文筆稼業。1963年東京都生まれ。「キネマ旬報」「映画秘宝」「クイック・ジャパン」「DVD&ブルーレイでーた」「QJweb」などで執筆中。近著(編著・執筆協力)に、『伝説の映画美術監督たち×種田陽平』(スペースシャワーブックス)、『寅さん語録』(ぴあ)、『冒険監督』(ぱる出版)など。

近況:またもやボチボチと。よろしくお願いいたします。

サイト: https://todorokiyukio.net

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