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ブルーバック あの海を見ていた (2022):映画短評

ブルーバック あの海を見ていた (2022)

2023年12月29日公開 102分

ブルーバック あの海を見ていた
(C) 2022 ARENAMEDIA PTY LTD, SCREENWEST (AUSTRALIA) LTD AND SCREEN AUSTRALIA

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3

猿渡 由紀

同じ使命に違う姿勢で挑む母と娘の物語

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

海とそこに住む生物、植物を破壊してはいけないというメッセージを、誠意のある姿勢で伝える映画。じっくり時間をかけて描かれる水中のシーンはとても美しく、せりふを通さなくても、観客はこれを守らなければと感じるはず。それを人生の使命とする母娘は、違うアプローチで挑む。地元の母は海産物の乱獲がなされないよう自主的に監視し、デベロッパーの不動産計画に声を上げて反対。娘は、地元を離れ、海洋生物学者となり、世界的な舞台で目的を果たそうとする。そのどちらも大事なのだ。フラッシュバックで母娘の道のりが語られるため、現在のアビーを演じるミア・ワシコウスカにあまり見せ場がないのが残念。

この短評にはネタバレを含んでいます
平沢 薫

海の中にいる時の気持ちよさが伝わってくる

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 主人公は、幼い頃から母と一緒に海に潜り、海を愛してきた女性。彼女が8歳の頃、15歳の頃、そして20代になった現在が描かれるが、どの時代も彼女が海中にいるシーンが多く、彼女がそこにいるときに感じている居心地の良さ、喜びが、画面から伝わってくる。なので、彼女のその場所を破壊から守りたいという気持ちが、頭で考える主義主張からではなく、彼女の体感から生まれたものだと感じられる。また、オーストラリア出身のロバート・コノリー監督と、ミア・ワシコウスカらオーストラリア出身俳優たちが、地元の海を描く物語でもあり、世界を語る前にまず、身近にある大切なものを大事にすることを実践する、そういう物語でもある。

この短評にはネタバレを含んでいます
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