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PLASTIC (2023):映画短評

PLASTIC (2023)

2023年7月21日公開 105分

PLASTIC
(C) 2023 Nagoya University of Arts and Sciences

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4

森 直人

気負いからこなれ感へ

森 直人 評価: ★★★★★ ★★★★★

『エリちゃんとクミちゃんの長くて平凡な一日』(MADE IN YAMATO)と同じ世界線にある様な、そこら辺の愛おしい青春模様が広がる宮崎大祐監督の快作。鈴木慶一(藤江琢磨とほぼ同じ髪型なのが可笑しい)&小泉今日子のフェイクint.から良い具合に肩の力が抜けた、チャーミングでやがてほろ苦いティーン(+α)ムーヴィーが展開。

1974年の伝説に向けて、T.Rex/マーク・ボランやボウイ『ロウ』『ピンナップス』等の仮装も。2018年8月の名古屋からコロナ禍へ、急速に変わる時代と貧しくなる日本。それでも我々は生きていく。宇宙に放たれたアンプで増幅されたギターの音は『花束』や王家衛ファンにも届くか?

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

過去と現在を繋ぐビターな音楽×青春映画

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

これまでヒップホップのイメージが強かった宮崎大祐監督が、タイトルにも繋がるデヴィッド・ボウイ「スターマン」な冒頭など、真っ向からロックをテーマに描く音楽が繋ぐ過去と未来と人々。架空のバンドをめぐる二重構造のフィクションをベースに、王道のボーイ・ミーツ・ガールから始まり、コロナ禍の不安定で孤独な空気感も捉えていく。相変わらず計算された構図やカット、着地の見えない面白さに加え、とよた真帆や『サッド ヴァケイション』など、青山真治監督に対するリスペクトに胸アツ。名古屋学芸大学とのコラボだけに、実験的要素も観られるが、“現代の『微熱少年』”と捉えることで、より興味深い仕上がりに。

この短評にはネタバレを含んでいます
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