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関心領域 (2023):映画短評

関心領域 (2023)

2024年5月24日公開 105分

関心領域
(C) Two Wolves Films Limited, Extreme Emotions BIS Limited, Soft Money LLC and Channel Four Television Corporation 2023. All Rights Reserved.
斉藤 博昭

「音」の効果がここまで衝撃的…という意味で劇場マスト

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

家族で湖で泳ぎ、母はガーデニング、子供たちは楽しく駆け回り、思春期の2人は家の裏でキスする。のどかで満ち足りた日常だが背後に妙な「ノイズ」がつねに響いている。映画を観ているわれわれは、その音が何かを理解しているが、ひたすら耳障りで、じわじわ神経を逆撫でしてくる感覚。そして時おり挿入されるモノクロシーンが、視覚と聴覚で異様な恐怖感を増幅する。
人物のアップは避け、あくまで「風景」のように記録される映像、その突き放したような演出が、作り物ではなく事実を目撃している錯覚をおぼえさせる。
現代につながる描写は今もどこかで続く悲劇と、われわれの関係を地続きにして、戦慄が止まらない。肉体が反応する必見作。

この短評にはネタバレを含んでいます
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