『若おかみは小学生!』にも通じる名作

2020年5月25日 中山 治美 ポネット ★★★★★ ★★★★★

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ポネット

『若おかみは小学生!』が仏で公開されると聞いた時は意外に思ったが、本作を生んだ国じゃないかと合点。ポネットはおっこより幼い4歳で母を事故で亡くす。まだ親指しゃぶりが止められない子に現実を受け止められるのか。それ以上に年端のいかない子供に、演技とは言え残酷な設定を与えるなと、一瞬、大人の罪が頭をよぎる。だが、違うのだ。これも仏流の、子供を子ども扱いせず、かつ彼らの可能性を信じたからこそ生まれた企画なのではないかと。実際、人生は薔薇色だけではない。だが苦難を乗り越えた先に必ず光は見えるはず。ポネットの人生を体感したヴィクトワールちゃんが見せるラストの表情とセリフが、雄弁にその事を物語っているのだ。

中山 治美

中山 治美

略歴:茨城県出身。スポーツ紙記者を経てフリーの映画ジャーナリストに。GISELe、日本映画navi、goo映画、スカイパーフェクトTV(ぴあ)、朝日新聞webサイトおしごとはくぶつかん情報館内で「おしごと映画」を執筆中。いつの間にやら映画祭を回るのがライフワークとなっている。お気に入りはオランダ・ロッテルダム国際映画祭とスペインのサンセバスチャン国際映画祭。

近況:本サイトで「映画で何ができるのか?」と「ぐるっと!世界の映画祭」を連載中。また、編集に携わった塚本晋也監督・著「『野火』全記録」(洋泉社)、DVDマガジン「石原裕次郎シアター」(朝日新聞社)が発売中デス。ライフワークの旅の記録をまとめたブログはこちら。https://tabisutekaisyu.amebaownd.com

サイト: https://www.oshihaku.jp/series/00007

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