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アンジェリーナ、ダーティーハリーは「わたしが!」

第61回カンヌ国際映画祭

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巨匠クリント・イーストウッドと大女優アンジェリーナ・ジョリー
巨匠クリント・イーストウッドと大女優アンジェリーナ・ジョリー - Photo:Harumi Nakayama

 コンペティション部門の目玉である、クリント・イーストウッド監督の映画『チェンジリング』(原題)の公式会見が現地時間20日、行われた。主演女優のアンジェリーナ・ジョリーは、先日行われた招待作品映画『カンフーパンダ』のときのフェミニンなドレスから一転、イーストウッド監督を引き立てるかのように、黒のシックなパンツスーツで表れた。

 『チェンジリング』(原題)は、1920から30年代のアメリカを舞台に、行方不明になった息子が発見されたものの、それはまったく別人。母親は警察にそれを主張するも受け入れてもらえず、精神病院へ入れられてしまう。だが1人の少年の逮捕から事態は急転していったという、実話を基にした重厚な人間ドラマだ。

 ジョリーにとっても、ちょうど2007年6月に母ミシェリーヌ・ベルトランさんをガンで亡くした直後、激やせ説が流れたころに撮影していた思い入れの深い作品だ。ジョリーは「わたしが演じたクリスティーヌは、母に似ていて非常に優しく、でも子どものこととなるとライオンのように強くなった。いろんな点で母に類似していて、この役をやることは母親の記憶を思い起こさせるくれる作業だったわ」と亡き母への思い出が役に投影されたことを明かした。

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 シリアスな雰囲気が流れる中、イーストウッド監督に対し「『ダーティーハリー6』をやるウワサがあるが?」という質問が。「それはただのウワサだね」イーストウッド監督が否定すると、何とジョリーが「わたしが!」と女ダーティーハリーに名乗りをあげたのだ。ジョリーは現在妊娠中だが、映画『トゥームレイダー』シリーズに加え、ブラッド・ピットとの交際きっかけとなった映画『Mr.&Mrs.スミス』で見事なアクションを披露しており、決して実現不可能ではないだけに、会見場は笑いに包まれた。(取材・文:中山治美)

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