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綾野剛、さとうほなみとまさかのデュエット 「必死にやってました」

綾野剛
綾野剛

 俳優の綾野剛が11日、テアトル新宿で行われた主演映画『花腐し』(公開中)公開記念舞台あいさつに柄本佑さとうほなみ荒井晴彦監督らとともに出席し、さとうとのデュエットに「うれしかった」と笑顔を見せた。

【写真】綾野剛、R18+『花腐し』舞台挨拶に柄本佑らと登壇

 松浦寿輝の芥川賞受賞作を、“ピンク映画のレクイエム”というモチーフを大胆に織り込んで映画化した本作。斜陽のピンク映画業界に生きる映画監督・栩谷(綾野剛)と、かつて脚本家を目指していた伊関(柄本佑)が出会い、一人の女優・祥子(さとうほなみ)の存在によって、それぞれの人生が交錯していくさまを描き出す。

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 万葉集の和歌から引用されたタイトルの「花腐し」とは、卯月(旧暦4月ごろ)に降り続く雨のこと。本作の劇中でも雨が印象的に登場するが、くしくもこの作品が初日を迎えた11月10日、東京は雨模様だった。それを踏まえ、綾野は「昨日の初日はお昼以降、雨が降っていました。なんだかこの作品を雨で迎え入れてくれるような、恵みの雨だなと思いました」としみじみ。柄本も「いい映画というのはよく“映画の神様がついている”というんですけど、この作品にもついてくれているなと思いました」と笑顔で付け加えた。

 荒井晴彦といえば、『遠雷』『Wの悲劇』『ヴァイブレータ』『共喰い』など数々の名作を生み出した名脚本家。監督としても『火口のふたり』などの話題作を手掛けてきた。そんな荒井作品への参加に「素直に荒井さんの現場に行きたかった」と感激を隠せない様子の綾野。「映画人の中でいろんなことを学びたかったですし、脚本からはとにかく映画の匂いが沸き立っていたんです。そんな脚本に出会えたのがうれしくて、ご褒美のような気持ちでした。畏怖心よりも、飛び込んでいきたいという気持ちが大きかった」と晴れやかな表情。

 さとうは、ゲスの極み乙女で「ほな・いこか」としてドラムを担当するなど、ミュージシャンとしての顔もある。それゆえ綾野も「ほなみさんとデュエットができるなんて思っていなかったんで。うれしかったです」と笑顔。その言葉通り、劇中では綾野とさとうが“とある曲”をカラオケのデュエットで歌うシーンがある。

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 「あの曲は初めて歌いました」と語る綾野は、「まさかデュエットとは思わなかったですし、しかもサビが1オクターブ上なので、ただ熱唱しているだけという感じでしたが。最初は監督に、(原曲通り1オクターブ上か、キーを下げて歌うか)どっちがいいですかと聞いたら、『1オクターブ上でやってみようか』ということになり。やってみたんですが、まあきつかった」と振り返ると、荒井監督は「あそこで泣くみたいよ」と一言。

 その言葉に、綾野は「そうですか。すいません、必死だったんで。観てくださる方のことは考えず必死にやってました」と笑う。荒井監督も「あそこ(キーを)下げて録り直したじゃない。だけどやっぱり現場で撮った音の方がいいやとなった」と述懐。さらに「あの時、ほなみさんが横でリズムをとり続けてくれたんですよね」と続けた綾野の言葉に、「え?」と意外な反応を見せたさとう。「そうなんですよ。周辺視野でそれが見えたんですよ。カラオケも自分の声量が大きいので、オケが消されがちだったんですよ。その時にほなみさんのリズムが絶妙な揺らぎをみせていて。さすがだなと。本当にプロフェッショナルだなと思いましたね。音楽に対して誠実ですてきです」と笑顔を見せた。(取材・文:壬生智裕)

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