松坂桃李、能天気な議員役に「怒られないかと」 錦戸亮は“色気ダダ漏れ”の役に苦心
松坂桃李、仲里依紗、錦戸亮らが26日、有楽町朝日ホールで行われたNetflixシリーズ「離婚しようよ」の配信記念イベントに出席、松坂は「女性にだらしなく能天気」という役柄に「そんな役を世界配信で演じていいのか」と悩んだことを笑顔で明かしていた。この日は板谷由夏、山本耕史、古田新太、そして脚本を共同で担当した宮藤官九郎と大石静も来場した。
本作は、気持ちはすでに冷めきったものの、それぞれの事情ですぐには離婚できない夫婦のすれ違いを描くコメディー。松坂が演じる主人公・東海林大志について、司会者が「女性にだらしなく能天気で、世間知らずのまま育った愛媛の三世議員～」と紹介すると、会場からはクスクス笑いがもれ、松坂は「紹介の時にこんな風に言われたことははじめて」と苦笑い。
続いて「連ドラ『巫女ちゃん』で大ブレークした、お嫁さんにしたい女優ナンバーワン～」と役柄を紹介された仲は「お嫁さんにしたい女優なんて、普通に仲里依紗として生きてるとなれないので、そういう肩書の役をいただけてうれしかったです」と大喜び。さらに、色気ダダ漏れの自称アーティスト・加納恭二を演じた錦戸は「こういう場が僕自身、すごく久しぶりで。ちょっと緊張しておりますが、楽しんで終われたらいいなと思っております」と続けた。
松坂は、大志を演じるうえで「怒られないかなと不安でした」と切り出すと「女性にだらしなく、能天気な議員を世界配信のドラマで演じていいのか。しかも台本を読むと、なかなかのポンコツっぷりで。ただそこは思い切って、楽しく演じさせていただきました。愛されるキャラになったらいいなと思っております」とコメント。脚本について「本当に笑いました。ただ面白いんですけど、ハードルも高い。話が進むにつれてどんどん面白くなるし、悪いし、泣けるし、しっとりもするし、刺さるし。相当すごい脚本だなと思いました」と語った。
錦戸も、パチンコで生計を立てる、色気ダダ漏れの自称アーティストという役柄に苦心したと告白。「役の説明も特殊なので。どうやればいいかなと思いながら手探りで。どうにかそう見えますようにとお願いしながらやってましたね」と苦笑いの錦戸に、脚本の宮藤が「“色気ダダ漏れ”って難しいですよね。（加納は）東大出てるんですもんね。パチプロで。しかも色気ダダ漏れって……」と他人事のようにコメントすると、会場は爆笑に包まれた。
本作の脚本は、交換日記のようなスタイルで、大石と宮藤が少しずつ書き足していくリレースタイルで執筆されたという。その工程を宮藤は「だいたいどんな話にするかという筋書きはどちらかが書いて。できたところでプロデューサーの磯山（晶）さんがここは大石さん、ここは宮藤くんと割り振ってくれて。それで大石さんが3ページ書いたら、メールで送って。それを読んで次の3ページを書いて送るということをやってましたね」と説明。
それだけに大石は、古田が演じる、ゆい（仲）の担当弁護士・石原ヘンリーKが登場するくだりに驚かされたと告白。「古田さんの登場シーンなんか本当に意味不明で。LINEで『意味がわからないんですけど』と送ると、宮藤さんが電話で説明してくれる。宮藤さんはノってる時は行替えもしないし、本当にすごいですよ。天才とはこういうものなんだなと思いました」と絶賛していた。
そんななか、石原ヘンリーKについて古田が「俺の役、いらなくね？ 全然関係ないことしかやってないし」と語ると、宮藤は「古田さんが言ったところは全部僕です」と懺悔。「でも、“色気ダダ漏れ”のところは、ほとんど大石さんですから。そこは入ってこないでという感じでしたから」と指摘してみせるなど、終始明るいやりとりに、会場は笑いに包まれた。（取材・文：壬生智裕）
Netflixシリーズ「離婚しようよ」は独占配信中
