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岸井ゆきの、撮影思い出し涙…『ケイコ 目を澄ませて』韓国で記者会見

岸井ゆきの
岸井ゆきの

 映画『ケイコ 目を澄ませて』の韓国公開を前に映画の宣伝のため、三宅唱監督、主演の岸井ゆきのが訪韓し、6月7日午前にソウル市内の映画館でメディア向け試写会&会見を行った。

【画像】岸井ゆきの、目頭が熱く…韓国での会見の様子

 本作は、聴覚障害を持つ女性プロボクサー小笠原恵子の自伝「負けないで!」を原案に映画化したもの。聴覚障害で生まれつき耳が聞こえないケイコは、下町の小さなボクシングジムで練習に励みプロボクサーとしてリングに立つ。そんなある日、再開発のためジムが閉鎖されることを知ったケイコは、ボクシングをやめようという思いを振り切って試合に臨む。岸井は本作で第46回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞したのをはじめ、多くの映画祭にて賞レースを席巻した。

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 自身の演技が評価されたことについて岸井は「監督を始め、撮影、録音など映画を支える多くのスタッフの映画への熱い思いをクランクイン前から感じ、全員で取り組んだ映画でした。撮影賞や録音賞など技術スタッフの仕事が評価され、『そりゃそうだろう!』と自分の受賞よりも嬉しかったです」と自身の受賞の喜びより、映画にかかわった多くのスタッフに感謝していた。

 原作は小笠原恵子さんの生い立ちからボクサーになるまでが描かれているが、映画はボクサーになった部分のみが描かれる。その理由について三宅監督は「映画というのは2時間という制約の中で作ります。あれもこれもと面白い部分だけを繋げてはスポーツのダイジェスト版と変わりません。ボクサーの部分だけでも、彼女の生い立ちを感じてもらえるだろう」と語り、「SNSで情報が素早く伝わる時代だからこそ、この映画は画館で観てほしいと思います。2時間の映画体験が皆さんの大事な一本になってくれれば嬉しいです」と韓国の観客に映画館へ足を運んでほしいとアピールした。

 韓国のメディアから質問が集中したのは、岸井がケイコを演じるにあたり役づくりが難しかったのではないかということ。これについて「ケイコはボクシングに打ち込んでいきますが、私は映画が大好きです。好きなことに打ち込む姿勢が自分と重なっていて、役づくりを進めるうちにケイコは自分だと思うようになっていきました」と振り返ると、撮影当時を思い出したのか目頭を熱くして言葉に詰まる岸井。「演技という脚色をしてしまうと、この映画ではそれは違うという気がして、なるべく表現をしないでケイコになりきっていました」と撮影から2年以上経った今も自分の中からケイコが抜けていないと韓国に来て気づかされたという。

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 偶然だが、岸井の主演作『やがて海へと届く』が6月7日より韓国での上映が始まった。このことについて岸井は「実は『ケイコ』がクランクアップして2日後にクランクインした作品です。筋肉が落ちておらず、ケイコが半分くらい残っていました。(笑)『ケイコ』とはまったく違うテイストで、日本映画らしい映画です」とこちらの作品もしっかりアピールしていた。(取材・撮影・文:土田真樹)

『ケイコ 目を澄ませて』は6月14日より韓国でロードショー公開

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