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園子温監督『恋の罪』がカンヌ国際映画祭・監督週間部門でワールドプレミア上映!上映後に拍手喝采

第64回カンヌ国際映画祭

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園監督と神楽坂恵-カンヌ国際映画祭にて
園監督と神楽坂恵-カンヌ国際映画祭にて

 園子温監督『恋の罪』が現地時間18日、第64回カンヌ国際映画祭・監督週間部門でワールドプレミア上映され、園監督と女優神楽坂恵がカンヌ入りした。上映後には拍手喝采が沸き起こり、園監督と神楽坂は肩を組みながらその声に応えていた。

第64回カンヌ国際映画祭コンペ部門紹介

 同作品は1990年代に、東京・渋谷のラブホテル街で起こった実際の事件をモチーフにしながら、大学助教授で娼婦の(富樫真)、その娼婦に興味を抱く平凡な主婦(神楽坂)、そして2人が絡んだ殺人事件を追う刑事(水野美紀)という立場の異なる3人の女性が、孤独や性を通して共鳴していくサスペンス劇。3女優が演技だけでなく、大胆な濡れ場でも“競演“していることでも話題だ。園監督は現在、新作『ヒミズ』を撮影中で、滞在わずか2日の強行軍でカンヌ入りした。

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 園監督は初参加となったカンヌに対し「最終的には行かなくてはいけないところだとは思っていたが、憧れてもいませんでしたね」といいつつ、高感触に「(カンヌでの上映を)光栄だと思っています。世界初の上映で、観客の皆さんが喜んでくれたことを確認できてよかった」とほっとした様子。主婦役を演じ切れなかったら、女優をやめて実家に帰る予定だったという神楽坂も「園監督に虐められた甲斐がありました。どれだけ現場で泣かされたことか」と明かすと、すかさず園監督が「『紀子の食卓』の吉高由里子、『愛のむきだし』の満島ひかりに続き、三代目の号泣女優です」と補足して、園監督なりの賛辞で神楽坂の奮闘を讃えた。

 同作品はすでに英国と香港での上映が決定。そして現在、約10か国から買い付けのオファーが届いているという。園監督は「タイミング的にも、3月11日以降だったらこの作品は描けなかったかもしれない。実際『ヒミズ』の脚本は、震災後に書き直しました。まだ映画監督として震災後、どう変化するのか言葉が追いついていないが、先の見えない不安な社会……とよく言われていたがそれが今や具体的となり、のほほんとする映画は今描けないでしょう。自分でもどうなるのか、まだ言葉が追いついていない」と複雑な胸のうちを語った。(取材・文:カンヌ・中山治美)

 映画『恋の罪』は11月公開

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