超常現象との遭遇！ 絶叫する女 サシャの証言
廃墟と化した精神病院に潜入したリアリティー番組のクルーが、想像を絶する超常現象に遭遇……！ その様子をモキュメンタリー・スタイルで描いたホラー『グレイヴ・エンカウンターズ』が、ついに日本に上陸する。1960年に閉鎖されて以来、約50年もの間封印されていた病院の秘密とは……？ 果たして、番組のクルーは無事取材を終えて生還できたのか……？ 全米公開を前に、YouTubeでの予告編再生回数が1,400万回突破という驚異的なアクセスを記録した本作の全ぼうを、女性アシスタント、サシャ（アシュリー・グリスコ）の証言から探ります！
ハーイ、わたしはサシャ・パーカー。超常現象取材班「グレイヴ・エンカウンターズ」の紅一点よ。アシスタントのわたしに課せられたミッションは、現場でサブカメラを回したり、カチンコ係を務めること。それと、この手のホラー番組を盛り上げるには「絶叫クイーン」が欠かせないでしょ？ 叫び声とルックスには、それなりの自信があるのよ。フフフ。というわけでわたしの絶叫レポートをお届けするわ……！
これまでも何度か心霊スポットを訪ねてきたけど、今回の精神病院は何だかとっても不気味な雰囲気。その嫌な予感が的中したわ……。真っ暗な廊下で幽霊の声を録（と）ろうと思ってレコーダーを回したとき、いきなり誰かがわたしの髪の毛をつかんで持ち上げたのよ！ あー、こんなの初めてだから、正直アンビリーバブルでビビッたわ。T.Cのカメラがばっちりその瞬間を撮影したから、アナタも自分の目で確認してみて！
ロケを終えて撤収しようとしたのに、なぜか出口は見つからないし、マットはいなくなっちゃうし、おかしなことだらけ。しょうがないから、ロビーでひと眠りすることにしたんだけど、寝っ転がったわたしの真後ろで物すごい音がしたの！ またマジで叫んじゃったわ。どうやら照明がスタンドごと倒れて壊れちゃったみたい。その場の誰一人として照明に近づいていなかったのに……。何だか気味が悪いわ……。
オー・マイ・ゴッド！ これって、どういうこと!? さんざん迷路みたいな病院内を歩き回ったせいで、ぐったり疲れてロビーで寝ていたら、今度は誰かがわたしの背中を引っかいたの。べっとり血がにじむその傷は「HELLO！」の文字。まだ撮影する気満々のランスは、そんなわたしの血みどろの背中にカメラを向けるし、最悪だわ！ こんなひどい姿を撮られちゃったら、もうお嫁に行けないかも……。
キャーッ！ ついに見ちゃったわ、本物の幽霊を。あれって、きっとこの病院で死んだ患者の幽霊なんだわ。おまけにわたしの手首にも、いつの間にか変な名前入りの腕輪が着けられてるし、心臓が破裂しそう。 こんな番組、もうやってらんないわよ。……ウギャーッ！ 今度は後ろのドアから伸びてきた手がわたしの首に巻き付いたわ!! もうダメ、完ぺきに限界よ。こんな怖い目に遭うくらいなら死んだ方がマシ。ママ、助けて……！
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