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実写『ゴールデンカムイ』熱演を支えた小道具たち 細部までこだわり徹底

アシリパの装身具や杉元の銃まで映画のために作成された
アシリパの装身具や杉元の銃まで映画のために作成された - (C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

 野田サトルの人気漫画を山崎賢人(「崎」はたつさき)主演で実写化した映画『ゴールデンカムイ』(全国公開中)。日露戦争の英雄・杉元佐一(山崎)とアイヌの少女・アシリパ(※リは小文字・山田杏奈)が、莫大なアイヌの埋蔵金をめぐって冒険を繰り広げる本作は、キャストによるキャラクターの再現度も話題に。熱演を支える、小道具に対するスタッフのこだわりの一端が、オフィシャル資料で明かされている。

実写『ゴールデンカムイ』場面写真(18点)

 明治時代末期の北海道を舞台に、金塊のありかを示す刺青人皮(いれずみにんぴ)を彫った脱獄囚や、歴戦の勇士たちが入り乱れる争奪戦を描いた本作。アイヌ文化や北海道の歴史・伝統を巧みに取り入れた原作の世界観を再現するため、小道具にもスタッフのこだわりが詰まっている。

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 アシリパが使用するマキリ(小刀)やタシロ(山刀)は、アイヌ工芸家・貝澤守さんが原作のイメージに合わせて制作したもの。それ以外のアイヌの民具についても、アイヌにルーツを持つ伝統工芸作家に協力を仰いだ。また、アシリパが身につけるニンカリ(耳飾り)やレクトウンペ(ウは小文字が正式表記・首飾り)は、スタッフが原作をもとに金属パーツを発注し、手縫いで作り上げたという。

 杉元のベルトや背嚢などは、当時の軍人のスタイルを検証してスタッフが制作。杉元のブーツひとつにもこだわっており「その時代のパーツと縫い方ですべて発注してオーダーメイドで精巧に作っています」(小道具助手/奥山桃花)とスタッフが語っている。

(C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

 さらに、杉元が常に携行する三十年式歩兵銃も本作のために作られた。ガンエフェクトを担当した納富貴久男によると、日本映画でよく見かける歩兵銃は後継の三八式歩兵銃が多く「精巧な三十年式はほとんど登場していない」という。しかし本作では、両銃の違いを示す遊底(ボルト)部分の操作がストーリー上で必要不可欠だったこともあり、遊底部分を新造。

 納富は「それにあわせて刻印も打ち直しているので、全体の仕上げ直し(リブルーイング)も主役の銃にふさわしいものになったと思います」と証言。そのクオリティについては、原作者の野田サトルもシネマトゥデイのインタビューで「主人公が持っている30年式の小銃(三十年式歩兵銃)はモデルガンも市販されていないのですが、かなりクオリティが高くて安心しました」と太鼓判を押している。(編集部・入倉功一)

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