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南野陽子、「仮面ライダーガッチャード」で主人公の母親役 スケバン刑事から38年「いつか出ると思っていた」

主人公の母親を演じる南野陽子
主人公の母親を演じる南野陽子

 女優の南野陽子が、9月3日スタートの新番組「仮面ライダーガッチャード」(テレビ朝日系)に出演することが、9日に配信された制作発表会見で明らかになった。東映制作ドラマ「スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説」(1985~1986)の主人公・五代陽子/二代目麻宮サキ役で一世を風靡した南野が、待望の仮面ライダーシリーズ初出演を果たす。会見には、主演の本島純政(もとじま・じゅんせい)やヒロインの松本麗世(まつもと・れいよ)、共演の藤林泰也(ふじばやし・やすなり)、安倍乙(あべ・おと)、富園力也(とみぞの・りきや)、熊木陸斗(くまき・りくと)が出席した。

【画像】「仮面ライダーガッチャード」主要キャストはこの人たち!

 「仮面ライダーガッチャード」は、現在放送中の「仮面ライダーギーツ」に続く令和仮面ライダーシリーズ第5作。ひょんなことから変身ベルトを託された高校生・一ノ瀬宝太郎(本島)が、世に放たれた101体の人工生命体“ケミー”を回収する任務を全うするため、仮面ライダーガッチャードに変身して敵と戦う。

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 南野が演じるのは、女手一つで定食屋を切り盛りしている宝太郎の母親・一ノ瀬珠美(いちのせ・たまみ)。冒険家として海外を渡り歩き、 全く帰ってこない旦那を信じ、オリジナルの創作料理を作っては常連客にからかわれている息子を暖かく見守っている。迷える少年少女たちに優しくアドバイスすることもある、“令和の肝っ玉母さん”という役柄だ。

一ノ瀬珠美は「令和の肝っ玉母さん」という役柄

 待望の「仮面ライダー」出演が決まった南野は、「かつてわたしは鉄の仮面をかぶっていたのですが、今回はそういうこともなく。フレッシュなみんなを温かく見守る役なので、(アクションなしで)じっとしていたい」と「スケバン刑事」ネタを交えてユーモラスに語り、「すごく現場の雰囲気もいいので、いい作品にしていきたいなと思います」と意気込む。

 オファーが届いた時は「人間? 悪役?」と聞き返したそうで、「一瞬そっち側(悪役)かなというのがよぎったんですけど、お母さんと聞いて、アクションはないなと少しホッとしました。わたしは東映の特撮ものが最初の作品だったので、いつか仮面ライダーとかに出ることがあるんじゃないかなと思っていたので、今来たなという感じでうれしく思いました」と笑顔を見せた。

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 南野のコメントに、司会者が「アクションはないんですか?」と確認すると「まだそれほど話数を撮っていないので、先のことはわからないですが……ただ1年間ありますし、話がその間で変わっていくというのは経験済みです。スタッフさんにも、やりたい気持ちはあるが……膝が、ということでお手柔らかにという気持ちです」とちゃめっ気たっぷりにコメント。「今回は本当にフレッシュな方がたくさん出てるので、温かく見守るだけでも来て良かったなと思っています」とかみ締めた。

 また南野は、主演の本島をはじめフレッシュなキャストに向けて「もうすでにみんな仲良しだし、いい雰囲気で撮影が進んでいると思うんですけど、特撮作品は時間がかかるし、台本をパッと読んだだけではわかりづらくて、自分が今何をしているのかな、どういう風にできあがるのかなと、モヤモヤ不安になる時があると思います。でも、そこはスタッフさんを信じて」とアドバイス。「ここにいる人全員が、自分の味方だと信じて、仲間や家族になって取り組んでいけば、きっと出来上がった時に、思った以上のいい画になっていると思うので、とにかくみんなを信じて。ダメだとくじけそうになる時もあると思うんですけど、みんなで励ましあって、1年間、春も夏も冬も撮影所で過ごしてほしいなと思います」と続けた。

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珠美の息子・宝太郎役の本島純政

 南野の“金言”を受け取った本島は、「今のところそういった心配もなく、毎日楽しいですが、今後そういう心配が出てくるかなと考えた時に、(未来の自分に向けて)今のうちにそうなりそうだよ、というような感情を用意しておくだけで、気持ちが楽になるというか。何ごとも備えあれば憂い無しということなので、気持ちが楽になりました」としみじみ。ヒロインの松本も「今は普通に、いつも楽しく現場で撮影させていただいているのですが、やはり1年間だと落ち込んだりしてしまうこともあると思います。今のところ、皆さんに助けてもらうことがたくさんあるので、助けてもらいながら頑張りたいと思います」と語ると、会場から拍手が送られた。

 早くも共演者たちの間には絆が生まれている様子で、南野も「この会見の前に取材があったんですけど、そこで漏れ聞こえてくる声がなんと元気なことかと。本当にみんなすごく仲良くて、これは絶対にヒットするのは間違いないと思いました」と確信すると、キャスト陣からは「おお!」と歓喜の声が。その様子に南野も笑顔で「こんなこと言ったんだから、頑張ってよ!」と共演者たちに発破をかけていた。(取材・文:壬生智裕)

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