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『ひつじのショーン』にインフルエンサー牧場主が登場する理由

メリークリスマス! - 『ひつじのショーン ~クリスマスの冒険~ 劇場公開版』より
メリークリスマス! - 『ひつじのショーン ~クリスマスの冒険~ 劇場公開版』より - (C) Aardman Animations Ltd 2021

 新作『ひつじのショーン ~クリスマスの冒険~ 劇場公開版』に加え、懐かしの第2シリーズから「だんろの前で」「ある雪の日」「メリークリスマス!」の3編を同時上映する『ひつじのショーン スペシャル クリスマスがやってきた!』が、本日から12月29日まで期間限定で劇場公開されている。『ひつじのショーン ~クリスマスの冒険~ 劇場公開版』の監督を務めたスティーヴ・コックスがインタビューに応じ、「ひつじのショーン」を手掛ける上でアードマン・アニメーションズが大切にしていることを明かした。

【動画】『ひつじのショーン スペシャル クリスマスがやってきた!』予告編

 『ひつじのショーン ~クリスマスの冒険~ 劇場公開版』は、サンタを追って赤ちゃんひつじのティミーがクリスマスマーケットで迷子になってしまうところから始まる物語。ティミーが隠れていたギフトボックスは、地元のインフルエンサーである牧場主ベンの車に乗せられて消えてしまう。はたしてショーンたちは、ティミーを無事に助け出すことができるのか……?

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 一コマ一コマ時間をかけて作るストップモーション・アニメーションの世界と、インフルエンサーというデジタルな存在は、相反するようにも思えるが、「ひつじのショーン」シリーズにおいては、この二つを融合させることを重要視しているのだという。

 コックス監督は「ベンは第6シリーズで登場させたキャラクター。僕たちは常に『ひつじのショーン』の世界は現代的な、リアルな社会を反映して日々アップデートされるものにしたいと考えているんだ。(同じくアードマンの)『ウォレスとグルミット』はとても伝統的で、携帯やコンピューターとは無縁のところにある作品なだけに、『ひつじのショーン』は最新の状態にしておきたいと思っていて」とアードマンの取り組みを明かす。

 「映画第1弾『映画ひつじのショーン ~バック・トゥ・ザ・ホーム~』でもTwitterのようなものをストーリーに絡めた。現代社会を作品に反映することは重要だと思うからだ。インフルエンサーのベンと彼の家族は、現代的なクリスマスがどういうものかを見せてくれる。ルンバのようなロボット掃除機も出てくるしね。ショーンたちが暮らす伝統的な牧場と伝統的な牧場主がいて、豪華な大きな、ガジェットだらけの家に住んでいるベンがいる。それを描きたかった」

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スティーヴ・コックス、ひつじのショーン
スティーヴ・コックス監督とショーン、牧場主、ビッツァー

 本国イギリスではテレビ放送された同作だが、日本では劇場公開されることになった。「コメディーにアクションに温かなクリスマスの物語。僕たちはこの作品にいろんなものを詰め込んでいるから、願わくば、皆さんにちゃんとついてきてもらえたらと思っている(笑)。ベンが住む大きな家でのチェイスといったエンディングはとてもドラマチックだから、大きなスクリーンにとてもよく合うと思っているよ。通常のシリーズではそこまで時間を使うことができないから、より大規模でエキサイティング、そして深みのあるシーンというのは、映画ならではのものなんだ」

 ちなみに、30分の同作の撮影は22週間(約5か月半)にわたって行われたが、制作の上で最大の難所といえるスキーチェイスシーンに関しては初めから時間がかかるのはわかっていたため、初日から手掛け始め、撮影期間全てを費やしたのだという。「難しいのは、全てのショットに美しい風景が必要なんだけど、速いソリはそこを一瞬で通り過ぎてしまい、あっという間に一つのショットが終わってしまうということなんだ。そして、次の大規模なセットを用意しないといけない。アニメーションというよりは、セットが大変だったね。セットの準備、前のショットと違うように見せること、いうのが」と渾身のシーンについて振り返っていた。(編集部・市川遥)

映画『ひつじのショーン スペシャル クリスマスがやってきた!』は12月16日から12月29日まで2週間の期間限定で劇場公開

今度はクリスマスで大騒動!映画『ひつじのショーン スペシャル クリスマスがやってきた!』予告編 » 動画の詳細
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