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「舞いあがれ!」おばあちゃん役・高畑淳子、五島ことばに「涙が止まらない」

「舞いあがれ!」で主人公の祖母・祥子を演じる高畑淳子
「舞いあがれ!」で主人公の祖母・祥子を演じる高畑淳子 - (C)NHK

 NHK連続テレビ小説の第107作「舞いあがれ!」(月~土、総合・午前8時ほか、土曜は1週間の振り返り)で主人公・舞のおばあちゃん・祥子役として人気を博している高畑淳子。芸歴40年以上のベテランだが、同ドラマでは「五島ことばが難しかった」と言い、その魅力を明かしている。

【画像】「泣ける」と反響呼んだ8回

 本作は、体が弱く引っ込み思案な主人公・舞(福原遥浅田芭路)が、2つの故郷である東大阪と五島でさまざまな人々との出会いを経て、やがてパイロットを目指して奮闘する物語。脚本を、NHK土曜ドラマ「心の傷を癒すということ」などの桑原亮子のほか、嶋田うれ葉佃良太が担当。語りを、さだまさしが務める。

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 高畑が演じる才津祥子は、舞の母めぐみ(永作博美)の母。五島列島で暮らし、漁師だった夫の亡きあと、女手ひとつでめぐみを育てた。何でも自分でやって、自分の力で生きていくことをモットーにしている。娘のめぐみとは折り合いが悪く長年疎遠にしていたが、孫の舞にとっては良き理解者となる。

 出演が決まった際の心境を「そりゃあもう、うれしかったです」と語る高畑。「『こういう役があるんだけど』と話を頂いてから、『どうなるかわかりませんけど、少し待ってください』と言われて何週間か待ちました。何人か候補がいらっしゃるんだろうなと思って、オーディション気分で待ちました(笑)」と振り返り、朝ドラとの縁について「私たちの時代は“朝ドラ”が登竜門で、私も何度受けたかな。4回ぐらい落ちましたね。そういう若い時の記憶があるぐらいなので、とってもうれしかったです」と明かしている。

 祥子と舞の出会いは、第3回。体が弱く熱の出やすい舞の看病、家事や工場の仕事に追われためぐみは心身共に限界となり、夫の浩太(高橋克典)が五島にいるめぐみの母・祥子のもとで暮らすことを提案。めぐみは舞を連れて十数年ぶりに母・祥子と再会するが、互いを思いやるあまりにストレスを溜めるめぐみ・舞をみかねた祥子は、めぐみに東大阪に戻るよう促し、舞は一人残って新生活をスタートする。

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 高畑は祥子の人となりを「祥子は五島にある海の資源と陸の資源を無駄なく使って無駄なく生きる、SDGsを難しい理屈なしに当たり前のこととして、おおらかに実践している人です。自分の娘と大げんかして14年も会っていないなど頑固なところもありますが、空を見て、海を見て暮らしている人の強さがあり、発する言葉に深みがあります」と分析。

 本作では方言にも挑んだ高畑。「五島ことばが難しかったので、練習をしながら何度も何度も読んでいると、気づくとティッシュの山ができているほど、涙が止まらないんですよね。例えば、『変わりもんば、変わりもんとして堂々と生きたらよか。周りに合わせんでよか。自分ば知っとる人間が一番強かけん』という台詞があるのですが、これも五島の言葉で言うからいいんでしょうかね。標準語で『自分を知ってる人間が一番強いからね』とか言われても、カッチーン! となるかもしれませんよね。海の潮の流れや、空の気候など、あらがえない自然と共に生きている人の言葉だからでしょうね」と独特な魅力に触れている。

 また、物語の魅力について「いまの世の中はとても生きづらいと感じる人が多いと思いますが、この作品には、もう少しうまく楽に生きられるはず、もっと違う観点があるのではないか、といった問いかけが込められていると私は思います。脚本家のお一人の桑原亮子さんが、中途失聴による重度の聴覚障害がおありだと知り、だから言葉を紡ぐというなりわいに、ご自身のいろいろなことを詰めておられるのだなと思いました。台本を読むたびに、胸が詰まるような気持ちになったんです。いろいろことにぶつかりながらも生きなければならないことを体感なさっている方なんだなと思いました。人生っていろいろなことにぶつかりながらも生きていかなければならないもの。“朝ドラ”は『今日もがんばるぞ!』と思ってもらうような役割もあるんだろうなと思いました」と語っている。(編集部・石井百合子)

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