日向坂46・潮紗理菜、日向も日陰もたくさん詰まっている　新作ドキュメンタリー公開

　人気アイドルグループ・日向坂46の潮紗理菜、丹生明里、上村ひなのら3人のメンバーが8日、イオン板橋で行われた、ドキュメンタリー映画『希望と絶望　～その涙を誰も知らない～』初日舞台あいさつに竹中優介監督とともに出席、楽しいことも困難も多かった2年間を振り返りながら、おひさま（日向坂46のファンの呼称）への感謝と共に映画の思いを述べた。

【画像】潮紗理菜、丹生明里、上村ひなの登壇『希望と絶望』初日舞台挨拶

　前作『3年目のデビュー』に続く、日向坂46にとって2作目のドキュメンタリー映画となる本作。彼女たちが、目標としていた約束の地・東京ドームで3周年記念ライブを行うまでの約2年間に密着し、コロナ禍による活動の制限、メンバーの相次ぐ離脱など、さまざまな困難を乗り越え夢のステージへと走り続けた、知られざる道のりを伝える。

　初日の初回上映を鑑賞したばかりという潮は「メンバー同士でも普段は話さないような個人の思いを、映画を通じて知ることができたというか。初めてメンバーの心の中をのぞけたというのも、いろんな気持ちになって良かったなと思いました」と思いを述べると、丹生も「インタビューで真面目なことを言っているところをメンバーに聞かれるのはちょっと恥ずかしかったですけど、気持ちが伝わったらいいなと思いました」と続く。

　竹中監督は、前作以降も長期にわたってメンバーに密着。そんな監督に「言いたいこと、クレームなどはある？」と尋ねられた潮は「特にクレームというのはないですけど」と返したが、「現場で撮影していた、あのシーンはなぜ使われなかったんですか？」といった質問が続々と飛びだし、タジタジとなった竹中監督は「これはみんな、尺の関係です。これは意外と大変なんですよ。何千時間かまわしているんで。（劇中で採用されたのは全体の流れの中で）使いやすかったというだけであって。誰よりも誰が好きだとか、そういうことではありません」と釈明するひと幕も。

　また竹中監督は、映画製作の裏側についてあらためて質問されると「組み合わせ方がたくさんあるので、どうとでも作れるんですよ。だから泣く泣くカットする場所は多かったですね」と苦笑いを浮かべつつも、「こだわりとしては、全メンバーをちゃんと映そうというのはあって。22人ちゃんと映る、立つ場所を作りたいなと思って編集しましたね」とこだわりを明かした。

　ただ、その上でキャプテンの佐々木久美と、グループを卒業する渡邉美穂のコメントはどうしても多くなってしまったという。「美穂さんって、短い尺の中にたくさんの情報を入れ込むんですよ。だから尺を切るときに最強なんです。三要素くらいここで言ってほしいなということを、短い尺でわかりやすくパパパッと言ってくれる。だから使いやすいんですよね、編集でも。本当にさみしいです。美穂さんいなくなって」としみじみ。

　さらに「めっちゃ明るいし、本当に助かるんですよね。カメラを構えると寄ってくることが多くて。寄ってくるのはダントツで一位ですね。だから緊迫したシーンとか、つらいシーンは、とりあえず美穂さんに聞いとけというのがあったんで。いないのが現実として受け入れられてないですね」と渡邉のポテンシャルの高さについて明かすひと幕もあった。

　メンバーたちも、本作の見どころやおひさまとの絆を感じられる感動的なシーンの話など、映画の内容について大いに語り合い、最後のメッセージを求められた潮は「日向坂46として皆さんが知ってくださっている日なたの部分と、普段皆さんにお見せすることのない日影の部分もこの映画にはたくさん詰まっています。この映画を通じて、たくさんの方に日向坂46というグループを知っていただけたら」とコメント。丹生も「この数年間、あらためておひさまの皆さんのパワーがわたしたちの活動につながっているなということを感じました。そんなすてきな映画をたくさんの方に観ていただいて。さらに日向坂46を好きになっていただけたらうれしいです」と続け、さらに上村が「この数年間を振り返ってみて、すごくつらいことや、逆にめちゃくちゃうれしい瞬間もあったんですけど、そんなわたしたちも気付いていなかったような感情が映し出されていると思います。ぜひこの映画を観て、わたしたちをもっともっと愛してくださったらと思います」とメッセージを送った。（取材・文：壬生智裕）

映画『希望と絶望　～その涙を誰も知らない～』は全国公開中