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ミシェル・ゴンドリー監督がアニメで描いた言語学者ノーム・チョムスキーの世界観とは?

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ミシェル・ゴンドリー監督
ミシェル・ゴンドリー監督

 映画『エターナル・サンシャイン』のミシェル・ゴンドリー監督が、新作『イズ・ザ・マン・フー・イズ・トール・ハッピー?(原題) / Is The Man Who Is Tall Happy?』について語った。

ゴンドリー監督作品『ムード・インディゴ うたかたの日々』写真ギャラリー

 同作は、マサチューセッツ工科大学(MIT)の教授で、言語学者/思想家のノーム・チョムスキーにインタビューしたミシェル・ゴンドリーが、独自のアニメーションを駆使して、チョムスキーの教育、宗教、思想に迫ったドキュメンタリー。

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 ノーム・チョムスキーについて「彼の政治的な立ち位置(アメリカの外交政策や国家資本主義を批判したことなど)に興味があったんだ。彼があらゆる場所で論じたものがビデオでたくさん残されていて、それを見たのが映画製作へのきっかけになった。彼はベトナム戦争の批評家として名を知られ、僕自身は言語学や分析哲学については全く知らないが、彼と共に何か仕事をしたいと思ったんだ」と映画作家としての食指が動いたようだ。

 あれほどの知識人を前にインタビューすることで、多少の恐怖心を抱かなかったのか。「確かに質問を準備する段階は大変だった。今でも僕はインタビューをすることに慣れていないが、重要なのはインタビューの内容によっては、会話を全て相手に委ねることだ。だから、インタビューの質問はしっかり用意するが、後はその場の状況で変わることもある。ただ、今回はインタビューをする前に事前に5、6回彼に会って、いろいろな世間話もしていた」と答えた。映画では、さまざまな興味深い質問をノーム・チョムスキーに浴びせ、彼の人柄まで浮き彫りにしている。

 アニメーションでほとんど描いていく構成について「僕は小さい頃から両親に勧められてよく絵を描いていて、15歳の時にはアートスクールにも通い、女性の裸なども描いたことがあった。その時の友人は今でも友人関係にあるし、高校の時には画家になりたいとも思ったくらいなんだ。ただ、画家になるために高校では必須科目として科学や哲学を学ばなければいけなくて嫌気がさしたが、今この映画をアニメで描いてみて、アニメや絵画がノーム・チョムスキーとの仕事を通して科学や哲学にも深く関連していることがわかった」と学ぶことが多かったようだ。

 映画は、「現代言語学の父」と評されるノーム・チョムスキーの政治的価値観や思想を理屈で伝えずに、わかりやすくアニメを通して表現していることが興味深い作品になっている。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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