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アダムズ・アップル (2005):映画短評

アダムズ・アップル (2005)

2019年10月19日公開 94分

アダムズ・アップル
(C) 2005 M&M Adams Apples ApS.

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4

ミルクマン斉藤

14年経っても何ひとつ古びてない真っ黒コメディ。

ミルクマン斉藤 評価: ★★★★★ ★★★★★

まさか14年も前の傑作がいま日本で正式上映されるなんて。A.T.イェンセンとしては、DVDジャケットと内容のあまりの落差で一部で有名な大傑作『ブレイカウェイ』(‘00)を越える作品だ。物語の中心たるネオナチ男はじめ、田舎の教会に集まった元犯罪者(つか充分現役)よりも、もっとも狂ってるのはM・ミケルセン扮する牧師。キリストへの狂信にもとんでもない理由があるのだがそれさえ笑いにもっていくイェンセンの悪意は、彼が代表作のほとんどの脚本を提供した(シリアスな)スサンネ・ビア作品を超えるものがあり、「ヨブ記」の試練を直截的に思い起こそうが起こすまいが、観る者にある種の神々しささえ感じさせる。

この短評にはネタバレを含んでいます
山縣みどり

信じる者は救われる? ブラック・コメディになったヨブ記

山縣みどり 評価: ★★★★★ ★★★★★

信仰心篤く、高潔であるがゆえにサタンに目をつけられ、散々な目に遭うヨブ。旧約聖書に書かれた彼の物語にインスパイアされた人間ドラマは「えっ、それアリ?」な設定や展開でグイグイ引っ張る。社会から少しはみ出した者たちを導くはずの牧師が実は迷える人間という不条理さ!? 右頬を殴られると左頬も差し出す牧師をM・ミケルセンが超絶ポジティブに演じるので危ない人間にしか見えず、暴力的なネオナチがまともに見えてくる妙味。皮肉な風刺も効いたブラック・コメディだが、後味はすごぶる爽やか!

この短評にはネタバレを含んでいます
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