縦型の舞台が、そのまま現代社会にリンクする!

2021年1月28日 相馬 学 プラットフォーム ★★★★★ ★★★★★

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 ミステリアスな不条理性や幾何的な舞台設定に『CUBE』のような魅力を漂わせながら、本作は現代的な問題を提起してくる。

 ワンフロアにふたりだけ、居住フロアは月ごとにシャッフルされ、下層に行けば行くほど飢えはヒドくなる。時に残酷で、時にえげつないバイオレンスは、醜い争いを止められない人間の本質や、貧国の残虐性を象徴しているかのようだ。

 連帯を訴える主人公の理想も、飢えと侮辱がはびこる“縦社会”には響きにくい。ソリッド・シュエ―ション・スリラーの型式を借りて、社会の今を見据えた力作。ジャンル映画とテーマ性を絶妙にブレンドしてみせた新鋭G・ガステル=ウルティアの名は、ぜひとも覚えておきたい。

相馬 学

相馬 学

略歴:アクションとスリラーが大好物のフリーライター。『DVD&ブルーレイでーた』『SCREEN』『Audition』『SPA!』等の雑誌や、ネット媒体、劇場パンフレット等でお仕事中。

近況:『ファナティック ハリウッドの狂愛者』他の劇場パンフレットでお仕事中。「映画の巨人たち リドリー・スコット」(辰巳出版刊)に寄稿。

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