弱肉強食な格差社会の理不尽を思い知らされる

2021年1月24日 なかざわひでゆき ザ・ホワイトタイガー ★★★★★ ★★★★★

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ザ・ホワイトタイガー

 インドの貧困層に生まれた若者が自らの人生を切り拓こうとする。ユーモラスで軽妙な出だしに『スラムドッグ・ミリオネア』的なサクセス・ストーリーかと思いきや、なにしろ監督は『ドリームホーム 99%を操る男たち』などで米国型資本主義の残酷を徹底して描いてきたラミン・バーラニ。そんな生易しい話ではなかった。家庭でも社会でも目上の者に従うことを叩きこまれ、教育の機会まで奪われた結果、貧困から抜け出す術も知らぬ従順な奴隷へと育てられる。そんな若者が理不尽な社会システムに抗い、底辺から這い上がるには、文字通り鬼になるほかない。振り返って格差が急速に拡大する日本。近い将来、他人事ではなくなるかもしれない。

なかざわひでゆき

なかざわひでゆき

略歴:日本大学芸術学部映画学科卒、同学部大学院卒。映画・海外ドラマのライターとしてキャリア30年。TVガイド誌やオンライン情報サイトなどを中心に幅広く執筆活動中。雑誌「スカパー!TVガイドBS+CS」(東京ニュース通信社刊)で15年続くコラム“映画女優LOVE”をはじめ各テレビガイド誌で特集記事やコラムを執筆。著書は「ホラー映画クロニクル」(扶桑社刊)、「アメリカンTVドラマ50年」(共同通信社刊)など。海外取材経験も多数。旧ソ連のモスクワ育ち。

近況:最近は今さらながらK-POPのボーイズバンドにドハマり中。一番の御贔屓はMCNDですが、NCTやTREASUREも大好き。もちろんBLACK PINKとかITZYとかEVERGLOWとかガールズにも夢中です。

サイト: http://eiga3mai.exblog.jp/

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