アニメも撮る監督の甘く愛らしいオモチャ系ファンタジー

2021年1月22日 平沢 薫 マーメイド・イン・パリ ★★★★★ ★★★★★

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マーメイド・イン・パリ

 オモチャのように愛らしい。監督は音楽家で小説家で、アニメ映画「ジャック&クロックハート 鳩時計の心臓をもつ少年」で時計仕掛けとサーカスを甘くノスタルジックな色と形で映像化したマチアス・マルジウ。本作も人形アニメのような映像から始まり、それを境目なく滑らかに実写映像へ繋げつつ、重要アイテムには飛び出す絵本を配して、オモチャっぽさを忘れない。今回もアニメ同様、すべてを監督の好きなものだけで構築。主人公は、もう若くないのに恋に破れてばかりいる古風な歌手。彼が歌う場所は、船として河に浮かんでいる酒場。そして、彼が恋に落ちるのは、人魚。どの時代かすら分からない時間のない世界が、どこまでも甘く愛らしい。

平沢 薫

平沢 薫

略歴:映画ライター。視覚に訴えかけるビジュアルの派手な映画がお気に入り。「SCREEN」「SCREEN ONLINE」「日経エンタテインメント!」「キネマ旬報」「SFマガジン」「映画.com」「Movie Walker」等で執筆。他に「キングスマン:ゴールデン・サークル」ノベライズ、「グレートウォール」ノベライズ、「X-ファイル 2016」ノベライズ、「フランケンウィーニー」ノベライズ、「「ターミネーター:新起動/ジェニシス ビジュアルガイド」翻訳など。ウェブで映画やTVドラマのニュースを追いかけ中

近況:「CALLS コール」@AppleTV+ 、電話の音声だけで構成されたドラマだが、製作総指揮が「ドント・ブリーズ」のフェデ・アルバレス監督なので技あり。「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分」(13)や「THE GUILTY/ギルティ」(18)が進化して突然変異に?

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