変人たちとの運命を受け止め、幼い自分へ語るセリフにグッとくる

2021年1月20日 斉藤 博昭 どん底作家の人生に幸あれ! ★★★★★ ★★★★★

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どん底作家の人生に幸あれ!

変人たちに囲まれた人生をたどり、彼らにまっすぐ向き合うことで作家の糧になる。そんな主人公の半生は、原作が書かれた時代以上に、いま観るとダイバーシティの受容というテーマにすっきりハマる。血縁関係も無視した人種の多様性は、やり過ぎのようで、皮肉も効いてて逆に楽しい要素となり、波乱万丈&ドタバタなノリを加速。天地さかさまの船の家などファンタジックな美術も功を奏し、主人公の感覚は「不思議の国」に迷い込んだ「アリス」に近いかも。

芸達者の中で、登場シーンからクセ者ぶりが際立つベン・ウィショーは、原作のイメージも覆す愛おしさで、これぞ演技の醍醐味。
苦心が伝わる邦題。たしかにこれ、タイトル付けは難しい。

斉藤 博昭

斉藤 博昭

略歴:1963年神奈川県藤沢市生まれ。高校時代は映画研究部に所属。1997年よりフリーランスのライターとして映画誌、女性誌、情報誌、劇場パンフレット、映画サイトなどさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。得意ジャンルはアクション、ミュージカル。最も影響を受けているのはイギリス作品です。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。

近況:例の接待問題で軽く話題になっている、洋画専門チャンネル「ザ・シネマ」で、4月に何回か放映される「ザ・シネマ レコメン道場」という新番組に出演しています。

サイト: https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/

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