改めて見つめたい器の歴史と人類の知恵

2021年1月14日 中山 治美 陶王子 2万年の旅 ★★★★★ ★★★★★

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陶王子 2万年の旅

陶芸に詳しい人なら既知の事柄かもしれない。それでも器の精霊”陶王子”による巧みな導きと美しい映像に魅せられ、引き込まれずにはいられない陶磁器の歴史。それは自然から日用品を生み出した先人の知恵を受け継ぎながら、ファイン・セラミックまで誕生させてしまった人類の足跡でもある。そこでふと考える。食べ物を盛る用途だけなら葉でも手だっていいはず。なぜ器に実用性だけでなく芸術性も求めてきたのかと。そこには先人たちが営みの中で食に重きを置き、地球の恵みを頂戴する行為への感謝が託されていたはず。図らずにもコロナ禍で食とじっくり向き合う機会を得た今だからこそ本作で綴られる物語の数々が胸に響くはずだ。

中山 治美

中山 治美

略歴:茨城県出身。スポーツ紙記者を経てフリーの映画ジャーナリストに。日本映画navi、全国商工新聞、スカイパーフェクトTV(ぴあ)、BANGER!、朝日新聞webサイトおしごとはくぶつかん情報館内で「おしごと映画」を執筆中。いつの間にやら映画祭を回るのがライフワークとなっている。お気に入りはオランダ・ロッテルダム国際映画祭とスペインのサンセバスチャン国際映画祭。

近況:本サイトで「映画で何ができるのか?」と「ぐるっと!世界の映画祭」を連載中。また、編集に携わった塚本晋也監督・著「『野火』全記録」(洋泉社)、DVDマガジン「石原裕次郎シアター」(朝日新聞社)が発売中デス。ライフワークの旅の記録をまとめたブログはこちら。https://tabisutekaisyu.amebaownd.com

サイト: https://www.oshihaku.jp/series/00007

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