シニカルかつ自虐的な描写が笑いを誘う

2021年1月3日 くれい響 チャンシルさんには福が多いね ★★★★★ ★★★★★

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チャンシルさんには福が多いね

ホン・サンス監督作のプロデュース経験があるキム・チョヒ監督らしく、仲良し女優とのエピソードなど、“業界あるある”を挟んだシニカルかつ自虐的な展開は、タイトルから連想する多幸感とは真逆。さらに、年下男性とのラブコメに、イマジナリーフレンドとも若干異なる“自称レスリー・チャン”を登場させるカオス感も笑いを誘う。そんな『欲望の翼』のほか、小津からのノーラン、クストリッツァに至る映画ネタのほか、画作りからもホン・サンスの影響が見られるのは当然。とはいえ、冒頭から「葬送行進曲」に乗せ、まさかの展開を用意! キム・ボラ、キム・ドヨンに続く、注目の女性監督のデビュー作としてチェックすべし。

くれい響

くれい響

略歴:1971年、東京都出身。大学在学中、クイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作、「映画秘宝(洋泉社)」編集部員を経て、フリーとなる。現在は映画評論家として、映画誌・情報誌・ウェブ、劇場プログラムなどに寄稿。また、香港の地元紙「香港ポスト」では20年以上に渡り、カルチャー・コラムを連載するほか、ライターとしても多岐に渡って活動中。

近況:『ハッピー・オールド・イヤー』『新解釈・三國志』『新感染半島 ファイナル・ステージ』『イップ・マン 完結』『追龍』『WAR!!!』『眉村ちあきのすべて(仮)』『プロジェクトグーテンベルク 贋札王』などの劇場パンフにコラム・インタビューを寄稿。そのほか、「TV LIFE」にて北川景子さん×芳根京子さん、山﨑夢羽さん、安倍乙さん、「CREA WEB」にて渡部亮平監督などのインタビュー記事が掲載中。

サイト: http://blog.goo.ne.jp/asiareview/

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