2つの世界が接触し、どちらも大きく変わる

2020年12月21日 平沢 薫 ミッドナイト・スカイ ★★★★★ ★★★★★

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ミッドナイト・スカイ

 女性宇宙飛行士が新たな惑星で見る光景の幻想的なほどの色鮮やかさ。宇宙飛行士たちが船外作業するときに周囲に満ちる白い光線の純度の高さ、透明感。彼らが乗る宇宙船の形は、外観も内装もどこか生物の器官を連想させるような柔らかな曲線を持つ。一方、その宇宙とは対比的に、ある科学者が生きる人類滅亡寸前の地球の北極は、雪と氷と寒さに閉ざされてどこまでも冷たく暗く硬い。
 このまったく異なる2つの世界が、それぞれ別種の危険に直面しながら、通信を介して接触する。するとその接触により、どちらの世界も大きく変わる。それと同時に、SFサバイバル・サスペンスが叙情的人間ドラマに変貌し、深い感動を与えてくれる。

平沢 薫

平沢 薫

略歴:映画ライター。視覚に訴えかけるビジュアルの派手な映画がお気に入り。「SCREEN」「SCREEN ONLINE」「日経エンタテインメント!」「キネマ旬報」「SFマガジン」「映画.com」「Movie Walker」等で執筆。他に「キングスマン:ゴールデン・サークル」ノベライズ、「グレートウォール」ノベライズ、「X-ファイル 2016」ノベライズ、「フランケンウィーニー」ノベライズ、「「ターミネーター:新起動/ジェニシス ビジュアルガイド」翻訳など。ウェブで映画やTVドラマのニュースを追いかけ中

近況:「獣の棲む家」@Netflixが、ゴーストハウス映画の変形版として見ても興味深い。アフリカからロンドンへ移民してきた夫婦が住むことになった家で怪異が起きるが、そこには夫婦の過去、彼らのルーツ、移民をめぐる現状が絡んでいるという現代的恐怖譚。

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