今度の吉沢亮は“覚醒”する陰キャ!

人間VS.AIの「将棋電王戦」という題材的は、かなり面白い。しかも、パーカー姿も絶妙すぎる吉沢亮の陰キャなオタ芝居は相変わらず素晴らしいうえ、ライバル役に若葉竜也を配したキャスティングも見事だ。メッセージ性も強いが、2人とも寡黙でクールなキャラということもあり、ただでさえ地味な話が、さらに地味に……。そこを斬新でスタイリッシュと捉えるか、いかにも日本映画的な単調さと捉えるか、で評価は変わるはずだ。個人的には“将棋版『リアル・スティール』”のようなアツさも期待していただけに、どこかSF的な佐藤望の劇伴のほかにも、もうちょいエンタメ要素を用意してほしかった感アリ。