地球危機の壮大な物語ながら、節度を極めた演出が効果的

2020年12月17日 斉藤 博昭 ミッドナイト・スカイ ★★★★★ ★★★★★

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ミッドナイト・スカイ

『ゼロ・グラビティ』では宇宙で究極のヒロイズムを発揮したG・クルーニーが、今度は地上から宇宙船を救う役回りというだけで胸アツだが、監督としてのセンスも光る。2049年の地球の危機は派手に描かず、じんわり静かに、わずかにドッキリ描写を入れて恐怖を伝える。途切れ途切れの交信も含め、「あからさま」とは無縁。一人の博士の悲壮な決意と自己犠牲に、さまよう宇宙船のドラマに「集中」する作りが、観る側を没入させる。美しすぎる宇宙船の外観や、最先端システムと、ポイントのアクションへの力の入り方も好バランス。「感動」という点では、想像どおりと感じる人も、予期せぬ仕掛けで驚く人も、いずれも心にしみわたるレベルかと。

斉藤 博昭

斉藤 博昭

略歴:1963年神奈川県藤沢市生まれ。高校時代は映画研究部に所属。1997年よりフリーランスのライターとして映画誌、女性誌、情報誌、劇場パンフレット、映画サイトなどさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。得意ジャンルはアクション、ミュージカル。最も影響を受けているのはイギリス作品です。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。

近況:地元の藤沢で、同じ高校出身の大島新監督の『なぜ君は総理大臣になれないのか』凱旋上映。監督のトークのお相手を務めました。

サイト: https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/

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