軽いのか重いのか、この微妙な感じ。のんにハマり過ぎなのは確約

脳内に存在する(と勝手に主人公が思ってる)「A」という人格と会話…の設定が、日本映画にありがちな「セリフで説明過多」の状況を納得させる。あの人のAの声も完璧。
そんな脳内人格との対話で日常を完結させ、なんとなく自分の周囲だけで生きてる主人公と、目的を達成して幸せいっぱいそうな親友。カードの裏オモテのような相手との対比が、じつは反転していたりするリアルが、「あまちゃん」のアキとユイの発展系なのは偶然ながら味わい深い。
片桐はいりの上司がオフィスで靴を履き替えるなど、何気ない細部の描写がうまい。軽いコメディ要素やポップな演出もうまく機能しているだけに、全体として「長く感じる」印象は否めない。