アニメーション映画にした意味がある

あの絵本はまだまだ序章というか入り口でしかなかったんですね。大きく広がった物語に圧倒されました。
音楽の使い方もミュージカルを思わせる画とのシンクロの仕方で、見ていてとても楽しくなります。
STUDIO4℃が初めて長編作で3DCGに挑んだと言うことでも注目の一本ですが、流石!と言いたくなるほどダイナミックで躍動感にあふれた画が続きます。一方で重層的な風景描写などの“静”の部分でも目が離せなくなります。ボイスキャストも適材適所、特に時に気の抜けたようにも聞こえる窪田正孝の好演と立川志の輔による終盤の口上は聞きごたえがあります。絵本からアニメーションへの転身にしっかりとした意味を感じました。