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新感染半島 ファイナル・ステージ (2020):映画短評

新感染半島 ファイナル・ステージ (2020)

2021年1月1日公開 116分

新感染半島 ファイナル・ステージ
(C) 2020 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & REDPETER FILMS.All Rights Reserved.

ライター7人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.4

くれい響

前作とは別モノ!ド直球アクション超大作

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

ドラマ重視な前作のテイストは、序盤の「釜山行き」ならぬ「香港行き」エピソードまで! その後はヨン・サンホ監督の「これがやりたかったんだぁ!」という心の叫びが聞こえてくる、ひたすらカン・ドンウォンがカッコいいノンストップ・アクションで突っ走る。金かけまくった『ドゥームズデイ』×『ゾンビ・ファイト・クラブ』感もあるが、ハリウッド大作好きにはたまらん闇鍋状態。CGバリバリなカーチェイスも、「「マッハGoGoGo」をやりたかったから!」と言われれば、納得のトゥーマッチ感。ちなみに、「人間VS人間」の構図は明らかに『死霊のえじき』だが、しっかり『ゾンビ』オマージュも用意していることに胸アツ!

この短評にはネタバレを含んでいます
山縣みどり

パンデミック時代の今、学べることもあります

山縣みどり 評価: ★★★★★ ★★★★★

謎のウィルスによる感染爆発の続きは、究極の選択を強いられる人間の苦悩。が、本当に怖いのはゾンビではなく捨て鉢になった人間というのはよくある話だし、常軌を逸した行動に走る集団は『マッドマックス』風と既視感がありすぎる!?  ゾンビだらけの国に取り残されて欲望をむき出しにする人間の姿はしかし、反面教師となるので、パンデミック時代ならではの学びも! カン・ドンウォンは軍人という設定なのでアクション演技に無理がないし、暗い状況に対応してタフに育ったと感じさせる子役もいい味を出している。ただ、もう少しヒネリが欲しかった。前作でゾンビになったキャラの登場を待ってしまったよ。

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なかざわひでゆき

前作から一変したアクション大作感を楽しむべし

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 やはり傑作の続編というのは、いろいろと分が悪い。大量の現金を積んだトラックを回収するため、ゾンビパンデミックによって封鎖された朝鮮半島へ潜入するという基本プロットは『ニューヨーク1997』×『恐怖の報酬』。そのほか、『マッドマックス2』や『死霊のえじき』などを彷彿とさせる見せ場は手垢が付き過ぎた感が否めず、前作のような新鮮味やインパクトには乏しい。とはいえ、廃墟と化した市街地を舞台に、大量のゾンビ集団をかき分けながら縦横無尽に駆け回るカーチェイスの迫力は圧巻。最後の最後まで緊張感を緩めないゾンビとの攻防戦にも息を呑む。ハリウッド大作と比べても遜色のないブロックバスター映画である。

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斉藤 博昭

量で攻めてくる、前作と別物のスペクタクル感。後味も違う

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

密室感、高速感で恐怖をグイグイ上げた前作と大きく様変わりし、今回は「広さ」「ゾンビ量」「廃墟感」「人間の怖さ」を効果的に使い、別種のスリルを与える。4年間でゾンビも進化しているが、それ以上に人間同士の攻防にフォーカスしてくる感触。人間が仕掛けるゲームは、ゾンビパニック以上におぞましい。

20分のカーチェイスが売りだが、同じような状況が続くうち、雪崩のようなゾンビたちの図などのインパクトが薄れていき、引き延ばせばいいってもんじゃない印象。大きな感動を誘うはずのシーンも間延びし、同様のことが言える。見せ場を「引き締める」重要性を改めて痛感…と、1作目の緊迫&エモーション体験の再現に至らず、残念。

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相馬 学

パンデミックの世界は、単に地獄なのか?

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 『ソウル・ステーション~』『新感染~』とゾンビ・パンデミックをアツく描いてきたヨン監督がその続編を放つとなれば、燃えないワケがない。

 前作のキャラを切り捨ててアクションに舵を切り、『マッド・マックス』『ニューヨーク1997』『バイオハザード』各シリーズのように思い切りよくディストピアでのサバイバル劇に振る。前作の泣ききの要素は薄いが、勢いは買いだ。

 ドラマ的に面白いのはディストピアを生き抜き、天才的なドライビングテクを培った少女の存在。その活躍はもちろん、地獄を地獄と思わない姿勢にグッとくる。彼女の最後のセリフはパンデミックを生きる現代人に、確かに訴えるものがあるだろう。

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村松 健太郎

カン・ドンウォンの頼もしさ。

村松 健太郎 評価: ★★★★★ ★★★★★

ヨン・サンホ監督のパンデミック三部作完結編はヒーロー譚の色が濃いデストピアアクションというべき作品に仕上がっていました。
前作、前々作と共通の世界観でありながら、全く違ったテイストの作品となってきました。
気が付けばアラフォーのカン・ドンウォンが逞しさと哀愁を併せ持ったヒーローを好演していて、頼もしさを感じます。
ゾンビアポカリプス作品として、新たなスタンダードと言える一本です。

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平沢 薫

韓国版&ゾンビ版「マッドマックス」の世界

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 前作「新感染 ファイナル・エクスプレス」は、疾走する新幹線車中での感染拡大という逃げ場の無さが強烈だったが、この続編では趣向をガラリとチェンジ。前作の4年後の設定で"半島"に世界を広げ、ゾンビ版かつ韓国版の「マッドマックス」的世界が展開する。ゾンビは動きがものすごく速く、すさまじい勢いで突進して来るので、攻防アクションはかなり過激でバイオレンス度が高い。
 もうひとつの見ものは、ゾンビ世界で育った子供たちの登場。同様にゾンビ世界で成長した子供たちは、人気TVシリーズのスピンオフ「ウォーキング・デッド:ワールド・ビヨンド」でも描かれるが、かなり異なる育ち方をしているので比べてみるのも一興。

この短評にはネタバレを含んでいます
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