哀切入り混じる故郷サンフランシスコへのラブレター

2020年10月16日 なかざわひでゆき ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ ★★★★★ ★★★★★

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ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ

 再開発による地価の高騰で多くの黒人住民が家を手放し、郊外へ移り住んで久しいサンフランシスコ。一家が離散して親友宅へ居候する若者は、少年時代を過ごした市内の屋敷が空き家になったと知り、勝手に家具を運び込んで居座ってしまう。マイノリティが住む場所を奪われてきた、アメリカの土地と人、経済と階級の変遷を背景に、家族の想い出が残る場所に執着する黒人青年の複雑な心情を通して、人間にとって“家”とは何なのか?を考察する。そのノスタルジックで温かみのある映像美は、さながら作り手たちによる故郷サンフランシスコへのラブレター。コロナ禍で同地を離れる住民が急増する今、なおさら時代に翻弄される庶民の哀切が募る。

なかざわひでゆき

なかざわひでゆき

略歴:日本大学芸術学部映画学科卒、同学部大学院卒。映画・海外ドラマのライターとして、TVガイド誌やオンライン情報サイトなどを中心に幅広く執筆活動中。雑誌「スカパー!TVガイドBS+CS」(東京ニュース通信社刊)で15年続くコラム“映画女優LOVE”をはじめ各テレビガイド誌で特集記事やコラムを執筆。著書は「ホラー映画クロニクル」(扶桑社刊)、「アメリカンTVドラマ50年」(共同通信社刊)など。また、数多くの来日スターにインタビューしており、ハリウッドのスタジオや撮影現場へも毎年コンスタントに足を運んで取材をしている。特に海外ドラマの現地取材は本人も数え切れないほど(笑)。旧ソ連のモスクワ育ち。

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