ポッタリアンにも優しい脱獄サスペンス

2020年9月15日 くれい響 プリズン・エスケープ 脱出への10の鍵 ★★★★★ ★★★★★

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プリズン・エスケープ 脱出への10の鍵

ラドクリフ&ウェバーのWダニエルによるバディ感は、『パピヨン』に近いものを感じるが、全体的な構成はロベール・ブレッソン監督の『抵抗-死刑囚の手記より-』を意識。そのため、主人公2人のアパルトヘイトをめぐる政治活動云々より、彼らの決死の脱出劇に焦点が絞られている。稀に見る記憶力と器用さを武器に、次々とお手製の合い鍵を作り上げていくゲーム感覚の面白さに加え、所内のご意見番役のイアン・ハートの圧倒的な存在感も見どころ。刑務所モノに付き物なヴァイオレンス描写がほとんどないうえ、実話とはいえ、中盤にはホウキが重要なカギになるなど、ポッタリアンにも優しいサスペンスといえる。

くれい響

くれい響

略歴:1971年、東京都出身。大学在学中、クイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作、「映画秘宝(洋泉社)」編集部員を経て、フリーとなる。現在は映画評論家として、映画誌・情報誌・ウェブ、劇場プログラムなどに寄稿。また、香港の地元紙「香港ポスト」では20年以上に渡り、カルチャー・コラムを連載するほか、ライターとしても多岐に渡って活動中。

近況:『イップ・マン 完結』『追龍』『WAR!!!』『眉村ちあきのすべて(仮)』『プロジェクトグーテンベルク 贋札王』などの劇場パンフにコラム・インタビューを寄稿。そのほか、「シネマトゥデイ」にて菅井友香さん、「TV LIFE」にて山田杏奈さん&鈴木仁さん、「CREA WEB」にて杉山真宏さん、「DVD&配信でーた」にて芦田愛菜さんなどのインタビュー記事が掲載中。

サイト: http://blog.goo.ne.jp/asiareview/

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