加害者少年の誰も知らない心理

2020年6月2日 くれい響 許された子どもたち ★★★★★ ★★★★★

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許された子どもたち

『誰も知らない』の柳楽優弥ばりに、何考えているか分からない眼力がスゴい主人公や、自粛警察ばりに正義をふりかざし、署名集めに励む転校先の同級生など、ワークショップでキャスティングされた“子どもたち”の存在感は生々しく、演技力が乏しいながらも、どこか引き付けられるものがある。また、息子の無実を都合良く信じ続け、“怪物”と化す母親など、いかにも内藤瑛亮監督作らしい描写やカットもありつつ、相変わらず骨太かつハードボイルドな作風を貫いているのもいい。ただ、加害者少年側に焦点を当てた展開から観客に委ねるラストまで、やはり既視感があることから、131分はちょっと長尺に思えてしまう。

くれい響

くれい響

略歴:1971年、東京都出身。大学在学中、クイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作、「映画秘宝(洋泉社)」編集部員を経て、フリーとなる。現在は映画評論家として、映画誌・情報誌・ウェブ、劇場プログラムなどに寄稿。また、香港の地元紙「香港ポスト」では10年以上に渡り、カルチャー・コラムを連載するほか、ライターとしても多岐に渡って活動中。

近況:『イップ・マン 完結』『追龍』『WAR!!!』『眉村ちあきのすべて(仮)』『プロジェクトグーテンベルク 贋札王』などの劇場パンフにコラム・インタビューを寄稿。「究極決定版 映画秘宝オールタイム・ベスト10」のほか、「1980年代の映画には僕たちの青春がある(キネ旬ムック) 」「悲運の映画人列伝(映画秘宝COLLECTION)」「俺たちのジャッキー・チェン (HINODE MOOK)」に作品・解説などを寄稿。そのほか、「シネマトゥデイ」にて菅井友香さん、「Movie Walker」にてポン・ジュノ監督×細田守監督、「CREA WEB」にて水野勝さんなど、インタビュー記事が掲載中。

サイト: http://blog.goo.ne.jp/asiareview/

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