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ユナイテッド93 (2006):映画短評

ユナイテッド93 (2006)

2006年8月12日公開 90分

ユナイテッド93
斉藤 博昭

この後のアクション映画の「指針」を作ったのは間違いない

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

ドキュメンタリー風に克明に事件を再現しているようで、実際は「生存者がいない」。機内の恐ろしいまでの攻防は不確実ではあるが、管制室など外部の事実は(本人が演じていたり)再現度満点のため、渦中に放り込まれる恐怖は尋常ではない。乗客・乗員の人間ドラマも限定的。だからこそ、それぞれの悲痛な思いに想像が広がり、これを観た後、事件再現映画で「愛する人への思い」など描かれると、ひたすら白々しく感じるはず。

『無防備都市』のネオ・レオリズモ、『アルジェの戦い』などの伝統を受け継いでいるが、この作品を境にPOV、没入感を過剰に意識したアクション映画が増えたのは確か。その意味で映画の歴史を変えた野心がみなぎる。

この短評にはネタバレを含んでいます
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