観客に愛されるこの作品、どこまでオスカーレースに食い込む?

2019年9月30日 斉藤 博昭 ジョジョ・ラビット ★★★★★ ★★★★★

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ジョジョ・ラビット

ナチス支配下のドイツの町で、空想も含めた少年の日常は基本、ほんわかで笑えるのだが、そのムードが転調し、怒涛の衝撃→感動をもたらす作りは鮮やかとしか言いようがない。要所の演出に「あざとさ」があるものの、それを補って余りあるのが、主人公ジョジョを演じる子役の愛おしいまでの名演技。ホアキンがいなかったら、史上最年少の主演男優賞を差し上げてもいいレベルだ。彼の表情だけで泣ける瞬間が何度も訪れる。

戦争を皮肉ったコメディ+感動のバランスと少年の切実さと成長で、最も近い感触は『ライフ・イズ・ビューティフル』か。途中のノリに好き/嫌いはあっても、観終わった瞬間、嫌いな部分を忘れている。そんな傑作である。

斉藤 博昭

斉藤 博昭

略歴:1963年神奈川県藤沢市生まれ。高校時代は映画研究部に所属。1997年よりフリーランスのライターとして映画誌、女性誌、情報誌、劇場パンフレット、映画サイトなどさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。得意ジャンルはアクション、ミュージカル。最も影響を受けているのはイギリス作品です。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。

近況:LAの『フェアウェル』ルル・ワン監督、ロンドンの『カセットテープ・ダイアリーズ』グリンダ・チャーダ監督に、Skypeインタビュー。ともに外出規制などある中、前向きに明るく話してくれて、一刻も早い日常生活の復活を祈るのみ。

サイト: https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/

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