男が見る世界の色彩が、いつも濃く深い

2019年5月13日 平沢 薫 ガルヴェストン ★★★★★ ★★★★★

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ガルヴェストン

 世界の色が濃い。それはその色が、もうこれを見るのは最後かもしれないと思っている男の眼に映るものだからだ。組織の追跡から逃げる死期の迫った男と、それに同行することを決めた女のロードムービーでもあり、2人が自動車で通り過ぎていく光景はいつも色が濃く深い。原作はTV「TRUE DETECTIVE/二人の刑事」のクリエイター、ニック・ピゾラットの小説。男は純粋で愚かなので、この2つが組み合わるといつもそうであるように、ロクなことにはならない。
 エル・ファニング演じる女性がなんとなく口ずさむ歌がアレックス・チルトンの伝説的バンド、ビッグ・スターの「サーティーン」で、この世界によく似合う。

平沢 薫

平沢 薫

略歴:映画ライター。視覚に訴えかけるビジュアルの派手な映画がお気に入り。「SCREEN」「SCREEN ONLINE」「キネマ旬報」「SFマガジン」「映画.com」「Movie Walker」等で執筆。他に「キングスマン:ゴールデン・サークル」ノベライズ、「グレートウォール」ノベライズ、「X-ファイル 2016」ノベライズ、「フランケンウィーニー」ノベライズ、「「ターミネーター:新起動/ジェニシス ビジュアルガイド」翻訳など。ウェブで映画やTVドラマのニュースを追いかけ中

近況:「ザ・ループ TALES FROM THE LOOP」@Amazon Prime の世界が静かで寒くて切ない。クリエイター・コンビの一人は、ディストピア画集「エレクトリック・ステイト」のシモン・ストーレンハーグ。もう一人は「レギオン」「アウトキャスト」の脚本家ナサニエル・ハルパーン。この2人にピンとくるなら必見。

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