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ワンダーストラック (2017):映画短評

ワンダーストラック (2017)

2018年4月6日公開 117分

ワンダーストラック
PHOTO : Mary Cybulski (C) 2017 AMAZON CONTENT SERVICES LLC
山縣みどり

映画にしか作れないマジカルな世界観に見入ってしまう

山縣みどり 評価: ★★★★★ ★★★★★

1927年と1977年のNYを舞台に描かれる少女ローズと少年ベンの冒険譚には、映画の幕開けと同時にぐいぐい引き込まれてしまった。ディテールに凝るT・ヘインズ監督らしい映像美が素晴らしく、耳の聞こえないローズの少女時代をモノクロの無声映画としたアイデアは秀逸。これがデビューのM・シモンズの達者な演技は、人気女優役のJ・ムーアよりも表現力豊かだ。聴覚を失くした孤独な子供たちがたどりつく自然史博物館が彼らを結びつける重要な鍵となるのも、NY好きにはたまらない。スクリーンに映し出されるマジカルな世界観に魅了された後にはきっと、自然史博物館の狼ジオラマとクイーンズ美術館のNY市ジオラマを見たくなるはず。

この短評にはネタバレを含んでいます
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