「映画」以上の体験へいざなう極限状況の旅

2013年12月13日 清水 節 ゼロ・グラビティ ★★★★★ ★★★★★

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ゼロ・グラビティ

 「映画」の概念が変わる。ほぼ全編にわたり宇宙空間。主な登場人物は2人。無駄なドラマは無い。生き延びようとする人間を臨場感たっぷりに描く。
 
 ドキュメンタリータッチ×VFX×3D大画面。アルフォンソ・キュアロン作品の長回しが凄まじいのは、凝視させるカットの中に、生と死が激しくせめぎ合っているからだ。実人生で喪失感にさいなまれた宇宙飛行士サンドラ・ブロックの、それでも生きたいと願う“心の漂流”に同化させるドラマが、サバイバル・ロードムービーを貫く。
 
 デジタル端末で容易に映画鑑賞が可能な今、劇場で観なければならない必然性がここにある。映画の進化形は、身体機能を拡張させる極限状況の旅だ。

清水 節

清水 節

略歴:映画評論家・クリエイティブディレクター●映画.com、シネマトゥデイ、FLIX●「PREMIERE」「STARLOG」等で執筆・執筆、「Dramatic!」編集長、海外TVシリーズ「GALACTICA/ギャラクティカ」DVD企画制作●著書に「いつかギラギラする日 角川春樹の映画革命」「新潮新書 スター・ウォーズ学」●WOWOW「ノンフィクションW 撮影監督ハリー三村のヒロシマ」企画・構成・取材で国際エミー賞、ギャラクシー賞、民放連最優秀賞 受賞

近況:●円谷プロ「ULTRAMAN ARCHIVES」クリエイティブディレクター●「シド・ミード展」未来会議ブレーン、図録寄稿●ニッポン放送「八木亜希子LOVE&MELODY」

サイト: http://eiga.com/extra/shimizu/

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