シネマトゥデイ

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ゾンビは治る!文化系&オタク系男子を愛でるラブコメ誕生

  • ウォーム・ボディーズ
    ★★★★

     主人公のゾンビ男子は、肉は喰らっても草食系だ。“逃げるべき対象”として疎外されるゾンビが、たちまち少女に恋をして、彼女の心を揺り動かしてしまうという新機軸。演出的に甘い箇所は多々あれど、文化系あるいはオタク系と、そんな男子にこそ惹かれる女子たちの、バイブル的なラブコメになる要素を秘めている。
     
     ここでのゾンビは一枚岩ではない。人間に戻ることが出来ない種族は醜いガイコツに成り果てるが、まだ引き戻す可能性を秘めた顔面蒼白のゆったり歩行種族は「空港」に住んでいる。そう、彼らは何かを待っている。それは変化だ。1匹の類人猿がモノリスに触れた時に進化が始まった『2001年宇宙の旅』よろしく、1人のゾンビ男子がときめいた瞬間から仲間も変容し始める。主人公の名はR、少女の名はジュリー。つまり「ロミオとジュリエット」の変奏曲である。生存率50%の青年を鮮やかに描いた『50/50』のジョナサン・レヴィン監督は、生よりも死に近い奥手男子が“障壁”を打ち破るプロセスを描かせたらピカイチ。3次元女子に恋をすればゾンビだって治る。死体同然の日々を送る男子を、むくむくと起き上がらせるポジティブな純愛映画だ。

⇒映画短評の見方

清水 節

清水 節

略歴: 映画評論家・クリエイティブディレクター●映画.com、シネマトゥデイ、FLIX、ニッポン放送●「PREMIERE」「STARLOG」等で執筆・執筆、「Dramatic!」編集長、海外TVシリーズ「GALACTICA/ギャラクティカ」DVD企画制作●著書に「いつかギラギラする日 角川春樹の映画革命」「新潮新書 スター・ウォーズ学」●WOWOW「ノンフィクションW 撮影監督ハリー三村のヒロシマ」企画・構成・取材で国際エミー賞、ギャラクシー賞、民放連最優秀賞 受賞

近況: ●「ULTRAMAN ARCHIVES」企画構成取材●「シド・ミード展」未来会議ブレーン●ニッポン放送「八木亜希子LOVE&MELODY」

サイト: http://eiga.com/extra/shimizu/

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