佐野勇斗、名前で観たくなる俳優目指したい
俳優の佐野勇斗が、飯豊まりえとダブル主演を務めるAbemaTVの最新オリジナルドラマ「僕だけが17歳の世界で」（配信中）。「男女の恋愛だけでなく、家族や友人との関係にも踏み込んだ見応えのある人間ドラマ」と自信をのぞかせる佐野が、本ドラマの撮影を振り返るとともに、俳優としての将来の目標を快活に語った。
佐野が演じる主人公・航太は、ある日事故に遭い、幼なじみの芽衣（飯豊）に好きという気持ちを伝えられぬまま17歳の若さでこの世を去ってしまう。彼からの告白を心待ちにしていた芽衣は、ショックのあまり故郷から遠ざかっていたが、ある日、思い出の桜の木が満開になったことを知り、7年ぶりに帰省。美しく咲き誇る桜の花に思いを馳せる芽衣の目の前に、突然、死んだはずの航太が姿を現す。第1話の見逃し含めた総視聴数が100万回を突破するなど注目を浴びている。
ドラマの主演が大きな夢だった
本ドラマのオファーを受けて、まず、脚本の面白さに魅せられたという佐野。「これまで脚本を一気に読むことはあまりなかったんですが、この作品に関してはどんどん引き込まれて一気に読んでしまいました。男女の恋愛模様だけでなく、主人公の航太がすでに死んでいたり、家族や友人との複雑な関係性があったり、人間ドラマとしていろんな側面があるので、若者だけでなく、大人の方にもぜひ観ていただきたい」とアピールする。
今回がドラマ初主演となることについては、「もともとドラマが大好きで、『ドラゴン桜』（2005）を観て、主演をやりたい！ と思ったことが芸能界を目指すきっかけのひとつだったので、本当にうれしかった」とニッコリ。撮影に入る前はプレッシャーも相当あったようだが、「クランクインしてからは、不安は全くなくなり、逆に早く皆さんに観ていただきたいという気持ちになりました。まりえちゃんや（結木）滉星くんといった気心の知れた共演者や、37歳トリオのスタッフさん（プロデューサー、監督、カメラマン）を中心に、チームワーク抜群の環境で撮影できたので、気合いの入った素晴らしい作品になったと思います」と手応えも十分だ。
航太は“佐野勇斗”そのまま
「共感を通り越して、佐野勇斗そのまんま」と言い切るほど、自身の性格や行動が色濃く投影されている航太役については、「全員が7つ歳を重ねるなかで、一人だけ17歳をキープし、演じるのが難しかった」と振り返る。「一番大事なのは、『自分は17歳だ』と心の底から思うこと。ちょっと落ち着いた感じになると、監督から『航太は17歳だぞ！』と声を掛けられることも。順撮りではなかったので気持ちのつながりも難しかったですが、監督から感情の移り変わりをしっかりレクチャーしていただいたので、なんとか乗り切ることができました」と苦労も明かす。
特に、佐野が新境地を見せたのが、本作で見せる号泣シーン。「芝居でこんなに泣いたのは初めて。もはや技術ではなく、感情が伴わないと泣けないレベルだった」と述懐する。それをサポートしたのが監督のひと言だった。「真剣な表情で、『俺も航太と同じ境遇で育ったので、気持ちがすごくわかるんだ』みたいに監督さんが話してくれて。それに感動して、ボロ泣きしたんです。でも、撮影が終わると『あれ全部嘘だから』って言われて、もうびっくり（笑）。おかげでいいシーンが撮れましたけどね」と笑顔を見せた。
「観たい」と思われる俳優になりたい
2020年、まずはドラマの主演という佐野にとっては大きな夢が叶ったわけだが、改めて今年の目標を聞いてみると、「僕のやっている活動を多くの方に知っていただき、M!LKというグループに全て還元したい。僕がドラマの主演をやらせていただいたら、その主題歌をM!LKが歌う……これは僕にとっては大きな夢ですね。さらに言えば、どんどん国民的グループになって、ドームツアーもやりたいんです」と意気込む。
俳優としての夢について聞くと「『佐野勇斗が出ているなら、このドラマ、観てみようかな』とたくさんの方に思ってもらえるような役者になりたいですね。例えば、事務所の先輩である山田孝之さんの名前を見つけたら、僕なんか、『ちょっと観てみようかな』『なんか面白いことやってくれんじゃないかな』とすごく期待感を持ってしまう。そんな役者になれたら、もう無敵です！」屈託のない笑顔の向こうに描いた夢。佐野の魅力がいっぱい詰まった本ドラマは、その夢に近づく大きなステップとなるはずだ。（取材・文：坂田正樹）
AbemaTVオリジナルドラマ「僕だけが17歳の世界で」は毎週木曜よる11時よりAbemaSPECIALチャンネルで放送中（全8話）
