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ギャング相手に大奮闘するお婆ちゃんを描いた痛快コメディー、監督らが振り返る

左から、脚本家のアンジェラ・チェン、俳優のコーリー・ハ、サシー・シーリー監督
左から、脚本家のアンジェラ・チェン、俳優のコーリー・ハ、サシー・シーリー監督

 トライベッカ映画祭(18th TFF)で話題になったアジア系アメリカ人を描いた映画『ラッキー・グランマ(原題)/ Lucky Grandma』について、サシー・シーリー監督、脚本家のアンジェラ・チェン、そして俳優のコーリー・ハが、4月29日(現地時間)、ニューヨークのロクシー・ホテルでインタビューに応じた。

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 本作は、ギャングに対抗するお婆ちゃんを描いた痛快コメディー。ニューヨークのチャイナタウンで暮らしていた辛辣(しんらつ)でチェーンスモーカーのグランマ(お婆ちゃん)は、ある日カジノで大負けしてしまう。だがバスで帰る途中、隣の席に座っていたギャングが突然亡くなり、彼が残した大金の入ったカバンを盗んでしまったことで、亡くなった男が属していたギャングと、グランマが雇ったボディーガードが属するギャングとの間で争いが勃発する。

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 シーリー監督は、チャイナタウンからカジノに向かうバスに乗った際、多くの中国系アメリカ人の老人たちを見て、あるお婆ちゃんのもとに大金が舞い込んでくるという発想を思いついたそうだ。そのアイデアを相談された脚本家のアンジェラは「サシーから話を聞いた時、厳格で、独立していて、さらに自分の言いたいことを言う祖母を身近に持つわたしは、すぐに主人公のキャラクターを構成できたわ」と奇抜で興味深いグランマが生まれた経緯を語る。実際には、この主人公はアンジェラの祖母だけでなく、様々な年配の人々の性格が含まれているそうだ。

 キャスティングについては、ツァイを起用したことが大正解だったとシーリー監督は明かす。「実は、このお婆ちゃん役をキャスティングするまでもかなり時間がかかったの。中国系アメリカ人の80歳近くのお婆ちゃんで、ほとんどのシーンに出演するほどの演技力を持ち、さらに中国語と英語の両方をうまくしゃべれる俳優は、かなり少なかったから。そんなとき、わたしの友人が元気なツァイ・チンのQ&Aを見せてくれて、『ツァイは高齢(現在ツァイは85歳)だが、彼女を雇ってみたらどうだ』と提案してくれたの。とりあえずわたしは彼女が住むL.A.に向かい、彼女と4時間にわたって夕食を共にしたわ。そして彼女のやる気に押されて、起用することに決めたのよ(笑)」

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 今作で心優しいボディーガードを演じているコーリーは、台湾でソープオペラに出演していたそうだ。「アメリカで働く機会が与えられるとは全く思わなかったよ。ある友人が『ニューヨークの撮影クルーが、君を俳優として雇いたいと言っている』と教えてくれたんだ。アメリカの撮影は台湾とは随分違っていたね。台湾では長時間働き、なかなか週末も休むこともできないが、アメリカではちゃんと休日を与えてくれて、その時間に役柄を熟考することもできたんだ。そういった点では、かなりプロフェッショナルだと思ったよ」と語り、幸運な体験だったと振り返った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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